■■野沢温泉と共同浴場■■
野沢温泉観光協会のサイトには、温泉街に13ある共同浴場(外湯)は「村の人たちの共有財産」であると記されている。
ここは鎌倉時代から知られる温泉地で、明治時代以降はスキーでも知名度を上げてきた。
温泉は自然湧出にこだわり、現在も湯仲間と呼ばれる地域の自治組織によって管理・運営がなされている13もの共同浴場が(基本的に宿泊者に)無料で開放されている。
逆に野沢温泉の民宿など小規模な宿泊施設の多くには温泉は引かれておらず、それらの宿泊者は温泉に入りたければ外湯(共同浴場)を利用しなければならない。
熱いお湯が多く全部回るのはなかなかハードだが、村内は村人が手入れする野の花も多く、それをを眺めながらアップダウンのある温泉街を地図を手に散策するのは楽しい。
最後に、共同浴場は旅行者には寸志かもしれないが、地元の人にとっては無料ではないということを知ってほしい。
お湯は自然に湧いているかもしれないが、施設を維持するには清掃もメンテナンスも必要だ。
有料の温泉を利用するとき以上にマナーに気を使うことによって、これからも野沢温泉の外湯は一般観光客にもドアを開け続けてくれるのではないかと考える。