渋温泉の外湯は朝6時から入浴可。
私たちも6時には
ひしや寅蔵を出た。
巡浴手ぬぐいを手にしたパパは当然ナンバー順に巡る。昨夜の私みたいに4、5を飛ばして8、7、6、と来て最後に9なんて邪道な回り方は決してしない。
昨日の夕方には一緒に
一番湯、
二番湯、
三番湯と入ったから、今日は
四番湯の竹の湯から。
昨日私が抜いた四番湯の竹の湯と
五番湯の松の湯は、
七番湯の七繰の湯や
六番湯の目洗の湯と並行して走っている別の通りにあり、この二つも源泉は共通。地獄谷から引いているらしい。
街灯に照らされた夜にはそこそこ人出のあった温泉街は朝は本当に誰も歩いていなかった。たまに地元の人が店先を清掃しているだけだ。
当然外湯も無人。
竹の湯は浴槽は木だが壁は下の方はタイル張り、上の方は木、床は石のタイルといろいろ混ざり合った作りになっている。
例によって猛烈に熱く、しかもここで私はとんでもない罠にはまってしまった。
お湯の湯口と水の蛇口が近い場所にある。
そこに近づいて水の蛇口をひねったらどうなったか。
なんと加水される分一気に掛け流し量が増えて、しかもその掛け流されるお湯が熱湯。
それが一気に床に流れてきて、思わずぎゃーっと悲鳴を上げてしまう。
足の裏、やけどした。いやマジで。
まさかこんなことになるとは思わず、蛇口のひねりが甘かったので、このままでは水よりお湯の供給量が多い分、昨日の
二番湯 笹の湯の失敗再来だ。
もう蛇口に近寄れないじゃないか。さっきも書いたように蛇口と湯口が近く、そこから溢れてくるので、蛇口に近づこうとすると熱湯の川を渡らなくちゃならない。泣くよ、もう。