子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★☆☆☆☆ 泉質★★★★☆ 温度は熱い
- 設備★☆☆☆☆ 雰囲気★★☆☆☆
子連れ家族のための温泉ポイント
もう石畳の町はとっぷりと日が暮れ、ノスタルジックなオレンジ色の街灯が狭い通りを照らしているのみ。
人通りも少なくなり、時代劇の世界に迷い込んだような雰囲気だ。
竹の湯到着。四番湯になる。
慢性痛風に効くとされ、地獄谷から木の管で引き湯したという。
ここが地獄谷からの引き湯だとすると、順番は違うが、ひとつ前に入った五番湯の松の湯も地獄谷だろう。この二つのお湯は双子のように似ている。
ここでも松の湯同様、病院で嗅いだことのあるようなにおいがした。
他の外湯では、水を出したら上がるとき止めていけという表示があるのに対し、竹の湯は逆で、上がるときに湯口に板をはめ、湯を止めて行けと書いてある。
川原湯温泉の王湯でやはり水道水を止めるなといった表示を見たが、要するにお湯を流れるままにしておくと熱すぎて入れないということなのだろう。
先客は指示に従いきっちりお湯を止めていったようだ。
熱いが困るほどの温度ではない。
湯船に入って板を外した。
熱い湯がとくとくと流れ込んできた。
新鮮なお湯が入ってきたところで、ようやく病院臭が何であるか判った。何であるかというか、つまり知っている臭いに置き換えることができたのだ。
硫黄の臭いだった。普通はゆで卵みたいな臭いなのだが、ここのは相当焦げているので、焦げ硫黄の臭いを病院のような臭いだと感じたのだ。
ふうむ、面白い。
湯の色は無色透明で、ほんの少し細かい湯の花がある。
味は薄いゆで卵風のわずかな塩味。?
・・と、これは2004年の感想で、2014年に訪ねた時には猛烈なお湯の熱さに泣くことになった。
お湯の湯口と水の蛇口が近い場所にある。
そこに近づいて水の蛇口をひねったらどうなったか。
なんと加水される分一気に掛け流し量が増えて、しかもその掛け流されるお湯が熱湯。
それが一気に床に流れてきて、思わずぎゃーっと悲鳴を上げてしまう。
足の裏、やけどした。いやマジで。
まさかこんなことになるとは思わず、蛇口のひねりが甘かったので、このままでは水よりお湯の供給量が多い分、昨日の二番湯 笹の湯の失敗再来だ。
もう蛇口に近寄れないじゃないか。さっきも書いたように蛇口と湯口が近く、そこから溢れてくるので、蛇口に近づこうとすると熱湯の川を渡らなくちゃならない。
とにかく何とか蛇口を極限まで捻り、湯口の樋に湯量を絞る木の札をはめて、しばらく桶でかき回しながら待つと、ようやく竹の湯は適温になった。
涙目になっていたので適温より少しぬるめすぎたかもしれない。
半泣きになりながら入った。植物のモール泉みたいな不思議な甘い臭いが感じられるお湯だった。
さあ、次、五番湯へ行ってみよう!