小野川温泉 尼湯

小野小町伝説の小野川温泉にある共同浴場

  • 所在地  山形県米沢市小野川町2472-2 TEL 0238-32-2740(小野川温泉旅館組合)
  • 泉質 含硫黄―ナトリウム・カルシウム―塩化物泉(低調性中性高温泉) 源泉名:協組4号源泉
  • 設備等 男女別内湯
  • 入浴料 一人200円
  • 入浴時間 外来入浴者は7時~21時
  • 入浴券はつるや商店または山川屋商店で購入する⇒現在は入り口に券売機あり
[2024年1月・2004年5月のデータ ただし入浴料、営業時間は2025年7月のデータ]

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  • 温度★☆☆☆☆  泉質★★★☆☆   お湯は加水していてもとにかく熱い、泉質は特に刺激無し
  • 設備★☆☆☆☆  雰囲気★★★☆☆  子供向けの設備は特に無く脱衣所も狭いので赤ちゃん連れには向かない

小野川温泉 尼湯 体験レポート

小野川温泉尼湯

2004年と2024年とちょうど20年あけて入っている。まず2024年の画像を貼った後ろに、2004年のレポートを入れる。
小野川温泉を代表する共同浴場。20年前から入浴料が200円と変わっていないのがヤバい。小野川温泉でも珍しい4号泉単独使用。ただし熱交換しているうめやと異なり、こちらは加水で温度調節しているもよう。

尼湯の入り口
尼湯の入り口
尼湯の券売機
2004年当時には無かった券売機(その頃は商店で入浴券を購入しなくてはならなかった)
尼湯の入浴券
購入した入浴券を見えるように脱衣棚に挟む
尼湯の洗い場
洗い場
尼湯の浴槽
尼湯の浴槽
小野川温泉の飲泉所
外の飲泉所

2024年の画像はここまで。以下は2004年の画像およびレポート。


小野川温泉 尼湯の外観 小野川温泉 尼湯の説明版
小野川温泉 尼湯の外観と説明版。外観の画像はクリックで拡大。

「花の色は うつりにけりないたづらに わが身世にふる ながめせしまに」と小倉百人一首に歌を残した平安時代の美女小野小町が、姿を消した父を捜して旅に出たのが齢18の春。
険しい奥羽山脈を越え薬師如来の導きのもと、辿り着いた地にて父と再会し、旅の病を癒すいで湯を発見したことが、すなわち小野川温泉の始まりだという。

東北の出羽の国(秋田)出身とはいえ、うら若い乙女の身ではるばる京の町から山形の小野川まで旅をするとはさぞや難儀なことだったろう。

その小町に発見された小野川温泉は今とても元気の良い温泉地だ。温泉街のどこへでもラーメンを出前してくれる「どこでも出前」や無料のレンタサイクルなど、金銭ではなくアイデアと団結力で勝負してくる。
蛍だ、足湯だ、温泉玉子だ、と、何でも前向きに楽しんでいるところが、多くの人の注目を集めるのだろう。

さて、小野川温泉のシンボルは、共同浴場尼湯である。
独特のカーブを描く屋根のついた湯屋建築で、近くのつるや商店又は山川屋商店で入浴券を購入し、券を自分の脱衣棚の前に表示して入浴するシステムをとっている。

尼湯の前に飲泉所があり、ここで小野川温泉の源泉を飲むことができる。
ほとんど熱湯で、少し冷まさないと口にできないほどだった。クリアで傷んでいないようなゆで卵臭があり、味は出汁の利いた濃いめの塩味。かなり美味しい。料理に使ってもいけそう。
熱いのを見てとってか、飲泉好きの四歳の娘も臭いをかいただけで首を横に振った。感想は、「焼き卵みたい」。

しかし目の前の源泉があんなに熱いと、お風呂もまたしかり。
子供たちを入浴させるのは苦労しそうだ。

小野川温泉 尼湯の浴室
小野川温泉 尼湯の浴室。画像はクリックで拡大。

今回の旅行初日の飯坂温泉鯖湖湯みたいに脱衣所と浴室がつながった作り。細長くて、脱衣所も狭い。
タイル貼りの浴室には地元の方二人と、観光客二人。
観光客の若いお姉さんは、子供が近寄っても冷水を出しっぱなしにした蛇口のところから動こうとしない。というかお湯のあまりの熱さに動けずにいるらしい。
何とか少し移動してもらって桶に水を汲んだ。鯖湖湯の時と同じで、ぬる湯ミックス掛け湯作戦だ。

とりあえず自分がそろそろと入ってみる。
熱い。でも鯖湖湯に比べれば入れないほどではない。浴槽を隅から隅まで移動してみて、実は水道の蛇口があるあたりが一番熱いことに気づいた。

反対側から源泉が注がれていて、そこからまっすぐ蛇口の方へお湯が流れて掛け流されていくので、どうしてもそこが一番熱くなるのだ。ここで冷水を入れてもそれは流れてしまうばかりであんまり意味無いじゃない。

だから逆にぬるいのは、源泉のすぐ横あたりだった。もちろんぬるいと言ったって子供が喜んで入るにはほど遠かったが。ここは源泉の隣からも常に冷水を加えている。その辺が一番お湯が澱むあたりで、湯の花も一番多く漂っていた。透明なお湯に白い湯の花だ。

小野川温泉のラジウム温泉卵 小野川温泉のラジウム温泉卵製造中
小野川温泉のラジウム温泉卵

小野川温泉には尼湯の他、滝の湯という共同浴場と町外れのほたる公園に無料の露天風呂などがある。
滝の湯の隣にラジウム卵製造処があり、湯の花がうようよと漂う源泉が溜められていた。この製造処のお湯は69~74度で、程良い温泉卵が作れるという。槽の奥に一個40円のラジウム卵無人販売籠が置いてあるので帰りに買って帰った。
ラジウム玉子というが、今小野川温泉で使われている集中管理の4号泉には、残念ながら放射能泉規定量のラジウムは入っていないらしい。温度が高いので、みんな揮散してしまうのだそうだ。

絶世の美女、小野小町由来の温泉は、その名に恥じずつるつるとした湯上がり肌が手に入る。ちょうど塩分で毛穴がコーティングされたような感じ。
とても温まるお湯なので、寒いときに入ればなお嬉しいだろう。

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