子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★☆☆ 泉質★★★★☆ 泉質はそれほどの刺激はない、濁り湯で深さがわかりにくい
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★★★ 脱衣所はどれもワイルドであまり赤ちゃん向きではない
子連れ家族のための温泉ポイント
日本で一番有名な秘湯と言っても過言ではない「乳頭温泉郷 鶴の湯温泉」。何回か取材させていただき、かつ憧れの本陣に宿泊したりしたので本当はじっくり全体について書きたいところだけど、文章も写真も多すぎちゃいそうなので、今回はお風呂に絞って書きたいと思う。
だって、鶴の湯温泉のお風呂、多すぎてわからなくなりません?私だけ?
特に女性は男性より脱衣所の数が多いのと、女性専用露天風呂の存在から入れるお風呂の数が多いことから混乱しがち。後から「えっ、他にもお風呂があったの?入れば良かった~」とならないようにお役立てください。
まずわかりやすいように脱衣所ごとにグループ分けする。
①混浴露天風呂(足元湧出する鶴の湯?+白湯?)+男女別「中の湯」+打たせ湯「滝の湯」
②女性専用「白湯」
③男性専用「白湯」+男性専用「黒湯」
④女性専用「黒湯」+女性専用露天風呂(足元湧出する?湯+?湯)
⑤宿泊者専用男女別内湯(白湯)+宿泊者専用貸切風呂(黒湯)×2
日帰りで入れるのは①~④で、このうち女性は①②④に、男性は①③に入れる。また番号は橋を渡って右側から順にナンバリングした。
また鶴の湯温泉の源泉は少なくとも「白湯」「黒湯」「中の湯」「滝の湯」と4本あり、さらに混浴露天風呂と女性専用露天風呂は足元からボコボコ湧いているのでこれらもまた別の源泉としてカウントするのかしないのか??
そして脱衣所前に「白湯(酸性泉)」「黒湯(アルカリ泉)」などと書いてあるので色も泉質もまったく違うような印象を与えるけど、実際は全部綺麗な白濁泉であり、館内の分析表を見る限り、ほぼどれも中性の「含硫黄―ナトリウム(・カルシウム)―塩化物・炭酸水素泉(硫化水素型)」。
といってもどれもとても良いお湯で、ここに来たからにはぜひ全部入ってわくわくしてほしい。ということは日帰りの場合は、女性は少なくとも3回脱衣所で脱ぎ着しなくてはならない(男性は2回でいい)。
混浴露天風呂もバスタオル巻き・水着禁止だが、この脱衣所の脱ぎ着を簡略化するために、移動のためだけに湯あみ着を着るのはアリだと思う。ただし入浴時は湯あみ着も脱いでくだされ。
①混浴露天風呂(足元湧出する鶴の湯?+白湯?)+男女別「中の湯」+打たせ湯「滝の湯」
橋を渡ると三つの黒いドアがあるが、ドアではなく右へ進む。すると例の有名すぎる混浴露天風呂の真横を通る。まず知識がないとここでビビる。あまりにも丸見えなので。でも心配しないで。本当にしっかり濁り湯なので、肩まで入れば女性でも心配なし。
混浴露天風呂の横を通り過ぎると男性用の「中の湯」の入り口があるが、女性はこれも通り過ぎて一番奥に回る。すると女性用「中の湯」の脱衣所入り口がある。ここから「中の湯」「滝の湯(冬季休業)」「中の湯の露天風呂(冬季休業)」「混浴露天風呂」に行かれる。
「中の湯」内湯は温度は適温。削りたてのような新鮮な硫化水素臭がするがにおい自体はそれほど強くない。青灰色でミルキーな濁り湯で沈めた手もすぐに溶けこむように見えなくなる。浴槽の縁は砂糖をコーティングしたみたいにつるんつるん。味は塩気が強く苦みもある。
ここから外に出ると小さな露天風呂と打たせ湯があるが、寒い季節に行くとお湯がない。打たせ湯の横にドアがあるが、混浴露天風呂に行くのはそこではなく(いつも間違える)、さらに一番奥。ドアを開けることなくそのまま岩陰からお湯の中に入れるようになっている。この岩にはもうちょっと頑張ってほしいところ。
混浴露天風呂はけっこうあちこちからお湯が湧いている。ぽこぽこと泡が上がってくる。特に湯口の近くや中心の岩があるあたり。全体的にぬるめだが、湧いている所には熱いところも。焦げ臭に硫化水素臭、少し酸っぱいにおいも。色はすくいあげると透明に見えるのに手を沈めるとスーッと見えなくなる乳白色。
②女性専用「白湯」
ここだけ珍しく脱衣所と浴室が1対1。その分他の浴室より少しばかりお風呂が大きい気もする。浴槽の縁はうろこ状になっていて木の根っこみたいにぐねぐね。ほどよい塩味のゆで卵のような味。少し酸味も。そして後味に苦みが残る。思ったより飲みやすかった。43.2度で思ったより熱く、ミルキーな灰白色がきれい。
③男性専用「白湯」+男性専用「黒湯」
取材で撮った白湯の写真はあるけど自分は女なんで基本的にここはよくわからない。1つの脱衣所から「白湯」と「黒湯」の浴室に行かれる。
④女性専用「黒湯」+女性専用露天風呂(足元湧出する?湯+?湯)
まずこの女性専用露天風呂に入れない男性は残念。混浴が有名だけどこの女性露天風呂もとてもいいんだよね。橋を渡って一番左に下がっている暖簾をくぐると、直接女性専用露天風呂に行かれて、露天風呂にも脱衣棚はあるんだけど、それは推奨しない。私は実際にここで脱ぎ着して難儀して後悔した。だから女性専用露天風呂に行く場合も、まずは女性専用「黒湯」のドアを潜るべし。
女性専用「黒湯」の脱衣所からは女性専用「黒湯」浴室に入れて、さらにその浴室には女性専用露天風呂に出る出口が付いている。だからこの2つのお風呂はセットで使うべき。
「黒湯」は美味しそうなゆでたまごのにおい。横の湯口っぽいところから出ているのはお湯じゃなくて水だった。お湯はそこそこ熱く、小ぢんまりとした浴室が落ち着く感じ。なお、宿泊者専用の貸切風呂もここと同じ黒湯を使っているが、あっちは湯口でかなり金属臭がする。ここはそれほどでもない。
「女性専用露天風呂」はもしかしたら開放感も鶴の湯温泉一番かもしれない。星の綺麗な夜に入ったんだけど、もう信じられないほど星が大きく見える。まさに満天の夜空。この感動をどう伝えたら…。女性専用露天風呂も足元湧出でポコポコと中で湧いている。
⑤宿泊者専用男女別内湯(白湯)+宿泊者専用貸切風呂(黒湯)×2
この2種類は脱衣所は別々だけど館内にあり宿泊者専用ということでセットのグループ分けにした。宿泊者専用内湯はシャンプー、ボディーソープ、ドライヤーあり。貸切風呂はシャンプー、ボディーソープはあるけどドライヤーはなかった。
貸切風呂は2室あり、宿泊者は空いていれば無料で中から鍵を閉めて使える。夕方はわりと混雑して、夜の方が比較的空いているとの話だった。
鶴の湯温泉滞在記もいずれどこかに書くつもり。
とりあえずこちらの記事をご覧いただけると嬉しいです。
「乳頭温泉郷 鶴の湯温泉」冬こそ行きたい秋田の秘湯!
冬の大館能代空港から行く!森吉山の樹氷とオススメ温泉ガイド
乳頭温泉郷でおすすめは鶴の湯温泉!アクセスは車が便利【秋田の温泉】
追記
乳頭温泉郷の鶴の湯・妙乃湯・蟹場・大釜・孫六・黒湯・休暇村乳頭温泉郷いずれかの宿に宿泊すると、「乳頭温泉郷湯めぐり帖」(1,800円)を購入することができる。
これは一回ずつ乳頭温泉郷の各宿の湯に入れるというもので、ほぼ三ヵ所回れば元が取れてしまうというありがたいスタンプ帳(いわゆる乳頭温泉郷湯巡り手形)。チェックイン前からどの宿のフロントでも購入できる(乳頭温泉郷のいずれかの宿に宿泊予約を済ませていることが条件)。