蕎麦屋で地図を広げる。
かみのやま温泉の外湯をチェックだ。
まずここから一番近い外湯はこの新湯地区の新湯共同浴場と思われる。
パパと一緒に行くにはここが一番良さそうだ。
そのあとパパは一人で山形駅に向かうが、私は残りの外湯を回る。
えーと、かみのやま温泉に外湯はいくつあるんだっけ?
スマホで上山市観光物産協会サイトのかみのやま温泉外湯めぐりの頁を開いてみると、下大湯、新丁鶴の湯共同浴場、湯町の湯共同浴場、新湯澤の湯、二日町共同浴場、中湯共同浴場、葉山共同浴場壽荘の7ヶ所が記載されている。
でもさっき駅の観光案内所で手に入れたかみのやま温泉観光ガイドマップに記載されている外湯の名称と食い違うものも多いぞ。
例えば今から行こうとしている新湯共同浴場、これは多分同じ新湯だからウェブサイトの新湯澤の湯と書かれている施設のことだろう。
そうやって対応させていくと、
ウェブサイト → 観光ガイドマップ
下大湯 → 下大湯共同浴場
新丁鶴の湯共同浴場 → 新丁共同浴場
湯町の湯共同浴場 → 湯町共同浴場
新湯澤の湯 → 新湯共同浴場 二日町共同浴場 → 二日町共同浴場(これは同じ)
中湯共同浴場 → 中湯共同浴場(これも同じ)
葉山共同浴場壽荘 → ・・・
この最後の葉山共同浴場だけがなかなか地図で見つけられなかった。しばらく逡巡して、ようやく地図の隅に「葉山」という温泉地名を見つけて、その中のごちゃっとした中に「寿荘」とだけ書かれた文字を発見した。ここだけ共同浴場というよりは公共の宿みたいな名称だけど、でもウェブサイトでは共同浴場と書かれているしなぁ。どういう扱いなんだか。
「とにかくこの寿荘、どう見ても一か所だけ遠いな。今いる場所が新湯で、他の外湯は全部ここより東にあるのにこの寿荘だけ外れて西側にあるから、もし寿荘に行くつもりなら先に回らないといけないだろうな」
「行くの?」
「んーわかんない。新湯の共同浴場に入ってから考える・・・けど・・・行きそうな気がする」