子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★☆☆☆☆ 泉質★★★★☆ お湯は相当熱いかもしれない
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★☆☆☆
子連れ家族のための温泉ポイント
かみのやま温泉には7ヵ所の外湯が徒歩圏内に点在し(葉山温泉の寿荘だけは少し離れている)、150円という良心的な入浴料で観光客も利用することができる。
半日かけて7ヵ所のうち6ヵ所を巡ったが、最初に寄ったのがこの新湯共同浴場の澤の湯。
観光マップに描かれた道路はかなり適当っぽかったが、この辺りかなと思ってきょろきょろ見回すと、それほど目立たないながら共同浴場の場所を記した看板があった。
それでも新湯共同浴場はわかりにくかった。曲がって曲がってふと右手を見たら、ちょっと引っ込んだところに入り口があった。
「ここだここ」
緑の暖簾が下がった狭い入口。
中に入ると思わずニヤニヤしてしまいたくなる絵にかいたような昔ながらの外湯。
蓋もない木の下駄箱。
入浴券の自販機。
神棚。
清掃当番表。
男湯と女湯の間には番台の小部屋がある。
ちょうど私のすぐ後から入ってきた人が、先に浴室内にいた人に「今日は早いじゃない」なんて声をかけている。
浴室は湯気もうもうだった。
湯船は円形。縁は御影石で底はタイル張りだ。その中に無色透明の湯が入っている。うん、多分透明。湯気がすごくてよくわからないけど。
掛け湯をしたら思ったよりずっと熱かった。
効くーと思うくらいに熱かった。
これは入るのに辛いものがあるかもしれないと思ったが、不思議と入るとすんなりと馴染む。少し入っていると慣れてそれほど熱く感じない。
湯口は三角形を逆向きにしたような変わった形をしていて、覗き込むと向こう側が見えそうだ。
この湯口からどぼどぼ出ているお湯はそのまま浴槽に入るのではなく、いったん小さな槽に貯められて、そこの下部から浴槽に入るようになっている。表面だけ熱くならないようにという工夫だろうか。
先に入っていた人たちはみんなもう上がって脱衣所でくつろいでいる。
防犯の目的もあるのか浴室と脱衣所を隔てるのはガラスで、脱衣所の様子もよくわかる。
湯船にいるのは私と私とほぼ同時に入っていらした地元の方だけになった。
地元の話題を振られて東京から来たと告げると、東京は物価が安くていいわねと言われた。
確かに衣料品は安いかもしれないけど今はインターネットでどこに住んでいても手に入るし、食べ物はこちらの方が安いんじゃないかと思うと答えた。少なくとも同じ値段を出せば筋の良いものが手に入るのではなかろうか。
雪の話にもなって、雪かきが大変そうだと話すと、屋根の雪下ろしにお金がかかってしょうがないと仰った。
新湯共同浴場澤の湯の次は少し離れた葉山まで歩いて寿荘に入浴(レポートはこちら→葉山共同浴場 寿荘)。
その後再びJRかみのやま温泉駅前に広がる温泉街まで戻ってきて、今度は湯町の湯共同浴場へ。
湯町の湯共同浴場は奥まったところにある鄙びた感じの建物だった。
まあかみのやま温泉の共同浴場は全部鄙びた雰囲気を醸し出しているのだが、ここは特にその印象が強かった。
年季の入ったコンクリートで、共同浴場ゆまちのゆと書かれた木の札だけが真新しい。
湯町の湯は誰も入っていなかった。
番台の箱に入浴券を入れ浴室に入ると、湯気がもうもうのそこには新湯の澤の湯とよく似たぐるりと円形の浴槽があった。
やはり縁は御影石で中は水色のタイル。
ここのタイルは小さな丸いタイルを敷き詰めてあった。
無色透明のお湯は熱すぎず、ぬるくもなく、ちょうどいい感じ。
肌触りはきしつきが強く、少しとろっとした感じがある。
長い距離を歩いて寒くなってきたところでこのお湯は嬉しかった。
湯町の湯を出てすぐに道向かいに薬師如来があるのがわかった。
既に温泉街は薄暗くなってきていて、小さな鳥居の上に並んだ提灯に灯りが入って目についたのだ。
目についたのも何かの縁と、石段を登ってお参りをした。
すると石段のわきにふれあい足湯という足湯があることに気付いた。かみのやま温泉はとにかく足湯が多い。