麻釜の湯を上がって8時45分。
チェックアウトが10だから、行こうと思えばまだ一ヶ所ぐらい行かれる。
滝の湯まで登る気は無いが、お気に入りの真湯や昨日混んでいた上寺湯はここから近いし寄っていく手もあったのだが、私は静泉荘に戻ることにした。
もし一ヶ所入る時間があるならば、静泉荘のお風呂にもう一度入っておくべきだろう。
外湯と違ってここは泊らなきゃ入れない奈良屋の湯なんだし、せっかく泊まっているんだし。
あやさんもえんぴつさんも外湯巡りで忙しいようで、静泉荘の女湯は誰もいなかった。
夜中にはちょっと怖いと思った湯口の石の少女像も、朝の光が斜めに差し込む中では哀愁を帯びて感じられた。
お湯はやっぱり適温だった。
野沢温泉としてはむしろぬるめに湯量を調節してある。安心して入れる。
うん、たぶんこれが今回の旅行では野沢温泉で最後に入るお風呂。
お風呂から上がると帳場の前で白黒柄のにゃんこがこっちを見ていた。
昨日も時々ふらっと玄関周辺をうろついていたけど、とっても人懐こい。
にゃんこと戯れていると女将さんが出てきて、カストルくん1歳だと教えてくれた。
後から思ったけど、カストルくんってことはどこかに兄弟のポルックスくんもいるのかな。