共同浴場は神の湯という。
なんと紫尾神社の拝殿の下から湧いているって言うんだよね。
そりゃあ有り難い恵みの湯だな。神の湯の名前も伊達じゃない。
建物も神社と同じようなつくりで、屋根には交差した千木が載っている。
紫尾温泉自体がかなり鄙びていて、かつ田舎道をかなり走ってきた先にあったので、まさかこの共同浴場がそんなに混んでいるとは思わなかった。
そう、この鹿児島旅行で一番混んでいた温泉がここ。
超有名どころのたまて箱温泉ですら、がらっがらだったのに、どっからこんなに入浴客が湧いてきたんだろうと思うくらい。
客層も小さい子連れ、若い男女、お年寄りまでさまざま。
とにかく共同浴場にしては若い人の姿が目立った。なんとなく地元でも旅行者でも無く、車で少し走った辺りから来ている人が多そう。
入浴券の自販機には地区住民の割引あり。
施設自体は比較的綺麗で新しい。
外には足湯もある。
通りに面した入口の小ささからすると中は大きく、浴室も広々としているが、浴槽が大きいので浴室の多くを浴槽が占めている感じになっている。
壁と窓に接している長方形の浴槽で、壁にも窓にも接していない角だけが丸めてある形。
そしてその長方形の浴槽の窓際の一部が仕切られていて、一応二つの浴槽がある形になっている。
浴槽の縁はごましおの御影石。
浴槽の大と小は温度はそんなに変わらない。一応気持ち大きい方がぬるいか、その程度。
両方ともお湯はすごくぬるぬるする。オイルを引いたみたい。
今日はみどり荘、城山長寿泉、この紫尾温泉とぬるぬる系が続いたが、この神の湯がダントツ。
どのくらいかというと羽根沢温泉を髣髴とさせるぐらい。
もうね、すべるすべる。ずるんずるん。
床は恐ろしさのあまり、そろりそろりとしか歩けない。
大きい浴槽はそうでも無かったが、小さい方は黒い湯の花がいっぱいあった。大きめの消しゴムかす位のがたっぷりと。
入った時は軽めに感じるが、上がった後に急にどっと来るものがある。思ったよりヘビーなところのある温泉。