子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★★
子連れ家族のための温泉ポイント
指宿の共同浴場で会う地元の人たちが口をそろえて「ぜひ行ってみて」と勧めるのがここ、たまて箱温泉露天風呂。
どこぞのユーザーランキングで1位を取ったほど凄い露天風呂なんだよと 自慢げに語る。
場所は砂風呂で有名な山川砂むし温泉「砂湯里」のすぐ隣。
ヘルシーランドという温泉やグラウンドや観光農園のある複合施設の一角で、砂湯里から徒歩でも行かれるが、車でアクセスする場合はいったん海沿いから離れ、猫耳のような岩山に近づいてぐるっと回る。
この岩山は竹山という名称で、ヘルシーランドの敷地はその竹山周辺一帯全域に及んでいた。
ヘルシーランドの温泉には、温泉保養館とたまて箱温泉があって、温泉保養館の方は男女別大浴場や室内温水プールや家族風呂や休憩室を備えた日帰り温泉で、たまて箱温泉はヘルシーランドの一部ではあるがその温泉保養館とは離れた場所にある別棟。
料金形態も別で、たまて箱温泉の方は絶景露天風呂だけがある(内湯は無いが洗い場はちゃんとある)施設だった。
だから多分温泉保養館の方がヘルシーランドの本体だけど、たまて箱温泉の方がむしろ今は有名なんだと思う。
実はたまて箱温泉は2014年の夏の台風で一時休業していたのが、同年12月にリニューアルオープン。
だからまだ訪問時は再オープンしたてになった。
地元の人たちも言っていたが世界最大級の旅行クチコミサイトの「行ってよかった日帰りスパ&温泉施設」でその年の1位を取った。
流石にそこまでの絶景なら、お湯の良しあしを別にしても行く価値がありそうだと思っていた。
露天風呂は和風と洋風とあって男女入れ替え制。この日は偶数日で女湯は洋風。
奇数日は逆になる。
景色は和風が開聞岳ビュー。洋風は竹山ビュー。
この辺の景色ならなんといっても開聞岳なので、なんか洋風で損した気分が無かったとは言えない。
ただし、お風呂に入ればそんな気持ちは吹っ飛ぶ。
全国ナンバーワンを取るだけある絶景ぶり。海一望。
開聞岳が見えなくても、竹山の切り立つ岩肌や、波しぶきの寄せる岸壁もえらい迫力。
実は浴槽の一番海側に行くとぎりっぎり開聞岳が見えるけど、どうしても頂上までは見えない。この辺が「いけず」って感じ。
靴箱や脱衣所のロッカーには、混雑時はお連れの方と共同でご使用くださいといった注意書きがあり、人気故にものすごく混むことがあると想像できる。
ただし今日はがらがらだった。
こんなに快晴なのに。
こんなに絶景なのに。
このものすごい景観の露天風呂をほぼ独り占めだった。
いいのか?
いいのか?
むしろ友達と一緒に入って、凄いよ、凄いよ、もうどうしようかと思うほど凄いよって手を取り合って言いたい。そのくらい凄いよ。
脱衣所を出るとまず洗い場だけの部屋があり、そこを出るとババーンと大きな露天風呂。
屋根が掛かっているのは出口のあたりのごく一部で、あとはスパーンと何もなく素晴らしい開放感。
扇形の広い浴槽の他に、小さめの四角い浴槽もあってそちらは熱いお湯が入っている。入浴できないほど熱くは無い。
ただし入る時はそれほどでも無いのに、入っていると足の方から熱さが登ってくる。
お湯の色は緑がかって見えるが濁りは無く透明。
磯のにおいとぺとつく肌触りがある。
すぐに温まるタイプのお湯だが、のぼせたからと縁に上がって座ったりすると、今度は海からの冷たい風に凍えることになる。
だから自分もだけど、他の人たちもみんな同じ行動を取っている。
しばらくして二人組の女性が入ってきたが、私と同様、入っては縁に上がって、風が吹くと慌てて首をすくめてまたお湯に入るの繰り返し。
男湯の方はと言うと、夫はお風呂から開聞岳を見たくても露天風呂と開聞岳の間に塩田跡の白い蒸気がもくもく上がっていて邪魔をしていたと言っていた。