子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★☆☆☆ 泉質★★★★☆ 赤ちゃんの砂むしはしないと思うが・・・
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★☆☆
子連れ家族のための温泉ポイント
砂風呂と言えば指宿温泉で、中でも砂むし会館「砂楽」と山川砂むし温泉「砂湯里」が有名だ。
今回訪ねたのは山川砂むし温泉「砂湯里」の方で、ここは海が目前と言う立地と、崖のすぐ上にある伏目温泉の湯煙がもうもうと上がっている特異な景観が素晴らしい。
以前は潮の満ち引きに合わせての営業だったが、今は専用の砂むし場を作って年中無休となっている。
指宿の共同浴場殿様湯で会った地元の方も、親戚や知り合いが指宿に遊びに来たら、必ず案内するのがこの山川砂むし温泉だと言っていた。
その日はめっちゃめちゃ天気が良くて、真っ青な空に真っ青な海。開聞岳がくっきり。絵葉書のような景色だった。
堤防沿いに車を進めると、突き当りに山川砂むし保養施設と書かれた建物が建っている。どうもこれが山川砂むし温泉「砂湯里」らしい。
建物の奥には伏目塩田跡のある崖があって、崖のさらに奥に猫耳のような竹山が。
崖の上全体が湯煙に包まれているが、中でも激しい一吹きが海に向かって勢いよく上がっている。遠いのにまるでシューシューと空気の鳴る音が聞こえそうな迫力だ。
建物の外に絶景露天風呂で知られるたまて箱温泉への近道が書かれている。
そうなのだ。
昨日、公式サイトに営業時間を確認に行って初めて気づいたのだが、砂むし温泉「砂湯里」とヘルシーランドたまて箱温泉のサイトは互いにリンクしあっている。
別個に訪問先としてチェックしていたけど、同一経営みたい。
そしてこの二ヶ所、車で行こうとするとぐるっと大回りになるが、実は隣接していて徒歩だとかなり近い。
砂蒸しの体験方法を箇条書きにすると、以下の通り。
・タオルと、お好みでカメラまたはスマホを持参する
・自販機でチケットを購入する(たまて箱温泉とセット券あり、またタオルが無い場合はタオル付券もあり)
・受付でチケットと引き換えに浴衣を受け取る。
・更衣室で専用の浴衣に着替える。下着はつけない。
・サンダルを履いて外に出る。カメラ又はスマホは専用のバケツに入れる。
・砂蒸し会場でスコップを手にしたお兄さんが呼んでいるので指示に従う。
・ここと言われた場所に寝転がる。
・その時に持参したタオルを頭のところに置く(お兄さんがしてくれる)
・お兄さんたちが砂を掛ける。
・10~30分程度そのまま我慢(10~15分ぐらいの人が多い)。
・熱かったら自分で動いて熱い砂を除けたり周囲の砂を寄せたりして良い。その度にお兄さんが改めて砂を掛けに来てくれる。
・お兄さんがカメラまたはスマホで埋まっている所を撮影してくれる。
・もういいやと思ったら砂を自分でどけて起き上がる。
・男女別に砂を払う場所があるので払って浴衣を脱ぐ。
・続いて温泉浴室があるので洗ったり入浴したりできる。
・浴室はそのまま最初に着替えた脱衣所に繋がっているのでそこで服を着る。
とにかく浴衣に着替えて砂むしをする場所に行くと、あれれ? イメージしていたのと違うみたい。
こう、波が打ち寄せるビーチに埋まって、多分顔は日に焼けないようにパラソルか何かで日陰にして、で寝っころがるのかと思っていたが、お兄さんがこっちこっちと呼んでいたのは一段高い場所で、出入り口以外はコンクリートブロックで囲われ、工事現場みたいなシートの屋根が着いた砂場みたいなところだった。
どうも潮の満ち引きや波の高さで今は砂浜が適さないから、今日は専用に作られた場所で行うらしい。
せっかく海を見ながら砂むしができると思って山川を選んだのにちょっと残念。
既に何人か横たわっているお客さんがいて、スコップを手にしたお兄さんたちがその隣に二人分の凹みを作った。
ちなみに自分が指示された場所はかかとを置いた部分の砂が凄く熱くて、熱いですとお願いすると、そこに別の砂を盛ってもらえた。
もっとじめっとするかと思ったが、思いのほか砂は張り付かない感じだ。
スコップで砂を乗せられていく。千葉で体験した時と比べると砂が軽い気がする。ただ、かかともそうだったけど、砂の熱さが均等でないというか、ところどころ凄く熱い部分がある。
埋まってしばらくすると左足のふくらはぎの下が熱くなってきて、どうしたらいいですかとお兄さんに質問すると、動かしていいと言われた。
言われたので動かしてずらしていたら、そのせいでかかとが埋まっていき、結局かかとが再び激熱に。
さらに背中の下の方も熱くなってきて結構つらかった。
熱かったら言ってくださいとか、自由に砂をどかしたり、周りからかき集めて下に敷いたりしていいですよってお兄さんたちは言うが、その度に何度も砂を掛け直してもらうのが申し訳ない気がして結構我慢してしまった。
別に我慢する必要は無いのだが。
砂蒸しの仕組みは、まず仕切られた砂蒸しエリアにパイプでお湯を通し、その上に砂を乗せて砂自体を温泉で蒸すという方法。
床暖房みたいな感じ。
今日、砂浜ではなく高い場所で砂むしをしていた理由は結局波の荒さに寄るものだったが、でも波の音は聞こえるし、時々大波の飛沫が上がるのは見えた。
隣の隣の人にその飛沫が思いっきり掛かるのも見えた。それも頭っから。
私のところは波は来なかったよ。見ていただけ。
寝転がって砂を掛けられた途端、全身に圧力がかかってドックンドックンと自分の心臓の鼓動や、血流を感じるのがちょっと面白い。
夫は寝転がって少ししたら「汗が出てきた」って言っていたけど、私はあまり出なかったな。
髪の毛が砂まみれになるのが心配だったけど、終わって起き上がったらほとんど付いていなかった。
思ったより砂がさらさらだったからかもしれない。
終了後、砂を落とすところの掛け湯槽が入れ忘れたのか空っぽで、仕方ないので浴衣で砂をはたき落して、そのあと浴室のシャワーで流した。
空っぽだったことは後で受付のお姉さんに伝えた。
砂むしの後に体を洗う温泉浴槽の温泉はほぼ透明。
浴槽が二つあってひとつは激熱。もう一つは気持ちぬるめ。
磯のにおいとぺとつきのある、海水みたいなお湯だった。
シャンプー、石鹸の備え付けは無し。というか、設備の都合上、シャンプー、石鹸の使用はできないって書いてあった。
ひととおり砂蒸しが終わったらえらく体が軽くなっていた。
この軽さが砂蒸し温泉の一番の効果だった。
体が軽い分、若返ったような気までするよ。面白いや。