7.アサートンからユンガブラへ
アサートンにはまたHou Wang
Templeという中国寺院もある。
アサートンにあったチャイナタウンの名残だ。今は中はちょっとしたギャラリーというかミュージアムのようになっているらしい。
ここも行ってみたかったが、パパは「子供が退屈するでしょ」とあっさり却下。
確かにこの鬱陶しい天候では、どうにも楽しく観光するという気持ちになれない。
ここらは晴れていればドライブするだけで爽快な景色があちこちにあるはずなのに、機内の疲れもとれていない今、頭も働かなかった。
せめてもアサートン高原に来たのだからと、次は
カーテンフィグツリーを見に行くことにした。
こちらは二年前の
ドキドキ夜行性動物探検ツアーで既に一度来たことがある。
ただ、あのときは夜だった。
暗闇にそびえるフィグツリーはそれは荘厳で怖いくらいだったが、いまいち全体がよく見えなかったし写真にもちゃんと撮れなかったので、もう一度見に行きたいと思っていた。
アサートンから東へ12キロ行くと、ユンガブラという小さな町がある。ちょうど大きなティナルー湖の南端だ。
カーテンフィグツリーはこの町の近くにある。
ところでティナルー湖と言えば、何だかぐねぐねとしてインクのシミが四方八方ににじんだような形をしている。近くにある火口湖のバリン湖やイーチャム湖が丸いのに対し、どうしてティナルー湖だけこんな形なんだろうとパパに言ったら、そりゃダム湖だからだろうと返事が返ってきた。
・・・そうか、ダム湖なんだ。だから谷間に溜まった水がリアス式海岸みたいにぎざぎざの形になるのか。
なるほど地図で見たらティナルー・ルックアウトの近くにダムがあるようだ。そこで水をせき止めて湖ができたのだろう。
ということは、
ケアンズの南にもう少し規模の小さいモリス湖という湖があったけど、あの形もダム湖か。
そう言われるまでティナルー湖やモリス湖が人工湖だとは思いもしなかった。水道水用なんだろうか、それとも電力用なんだろうか(ちなみに正解は電力用)。
ケアンズ近郊の道路では、町への道を示す標識は青地に白字で、観光スポットを示す標識は茶色地に白字で書かれている。
カーテンフィグツリーは
アサートン高原最大の観光スポットのひとつなので、標識に従っていけば迷うことはなかった。