地蔵乃湯を通過して、ゆ宿大蔵の脇の坂を下りて、滝下通りにぶつかればもう目の前に煮川乃湯。
勾配の急な三角屋根が湯気抜きと二重になった少し古い木造の共同浴場で、男女別の入り口の上には注連縄が渡されている。
脱衣所も浴室もそれほど広い共同浴場ではないが、ここも浴槽の縁や湯口が木でできていて温かみがある。
お湯は直接浴槽には注がれず、いったん小さ目の槽に溜められ、そこから木の樋を伝って湯船に落ちるようになっている。
激熱で知られる煮川乃湯だが、この日は拍子抜けするほどぬるかった。
昨日からあちこち入っている共同浴場の中でも一番ぬるかったんじゃないか?
何度か煮川には来てるけど、なんて珍しい。煮川的にはあり得ない。
でももちろん加水されているわけではなく、本当に今朝は源泉がぬるいみたいだ。あるんだね、こんな日も。
入浴客は先客が一人いてすぐ上がり、しばらく私が一人入っていて、そのあとまたもう一人来た。
ここのお湯は透明で酸っぱいにおいが強い。
いつもはビリビリと肌に攻撃してくるようだけど、ぬるいとやけにまろやかだね。
上がるとほぼ同時にパパも上がりだった。
煮川乃湯からペンション五郎次までは徒歩1~2分。もうすぐそこに見えている。