子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★☆☆☆☆ 泉質★☆☆☆☆ お湯は熱い時が多いので無理して子供を連れて行かなくても。
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★★☆ 脱衣スペースにベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
19ある草津温泉の外湯の中で一番好きなところはどこかと問われれば、いろいろ悩むけれど地蔵の湯と答えるかもしれない。
19あっても観光名所としてオープンになっているのは3ヵ所だけで、その白旗の湯、千代の湯、地蔵の湯の三ヵ所の中では、建て替えて新しく使いやすいのだが、他の二つと比べると湯畑から少し離れている分、意外と空いていてあの素晴らしいお湯を独占できる確率が高いのも嬉しい。
初めて地蔵の湯を訪れたのは、2004年の秋のこと。
少し薄暗くなる時間帯だからか、浴室には煌々と灯りがついていて他の共同浴場と比較して明るい感じがした。
入浴客は多いものの、白旗の湯や千代の湯に比べてほとんどが地元の人という感じだ。
タイル張りの浴槽には淡いミルキーホワイトのお湯がたたえられ、色で言ったら一番綺麗かもしれないと思った。
臭いは薄い硫黄臭にアルミの臭いがプラスされた感じ。温度はごく適温。味も酸っぱさとともにアルミらしい金属をなめたような感覚が舌に残る。
入ったとたんにぷつぷつと全身に鳥肌がたった。何かこう、体が異物感を感じているような感じだ。ぴりぴりと軽い刺激がある。でも決して不快ではない。
あがるとさっと鳥肌は収まった。
入るときには「失礼します」と入らせてもらったが、ここのお客さんたちはみんな「こんにちは」と、とても明るかったのが印象的だった。
その後2006年に訪ねた時には、既に古い木造建築だった建物は取り壊され、新しくぴかぴかの新地蔵の湯が向かいに建てらたばかりだった。
脱衣所が別ではなく浴室の中に脱衣棚が作られているので、湿気が気になるが浴室全体は広く感じられる。
以前の湯と膚がぴりぴりと反応して泡立つような感じは無くなっていて、むしろマイルドすぎるくらい。
でも肌触りはとてもいい。
何だか違う温泉に入っているみたいだけど、これはこれでいいかとも思った。
2014年に訪ねた時には激熱で、やはりお湯は真っ白に濁っていた。
この時は直前に入った煮川の湯よりよほど熱かった。
新鮮な粉っぽい硫黄のにおいが強く、入るとじんじん肌を突き抜けて浸みこんでくるような気がする。
天井を見上げてふーっと息を吐くと、どこからともなく掛け声が聞こえてきた。
「揃って三分~」
「おーっ!!」
「改正の二分~」
「おーっ!!」
あっ、時間湯の声だ。ちょうど通路を挟んで向かいで時間湯をやっている時間帯なんだ。
「チックリ御辛抱~」
「おーっ!!」
この辺がなかなか辛いんだよなぁ。
最後に「ありがたーい」の掛け声を聞いて私も地蔵の湯を上がった。
草津温泉のありがたさに感謝しながら。