黒川荘を出た時ほどではないものの、まだ雨が降り続いていたので屋根の下に入るとホッとする。
ロビーはたいそう品が良く、囲炉裏やアンティークの暖炉が飾られていてセンスが良い。
小さな宿にありがちな、カウンターに民芸品などごちゃごちゃと置いたりせず、すっきりとまとまっている。
仲居は雨にぬれて来たことを同情しながらも、それなら立ち寄りせずに真っ直ぐいらっしゃった方が良かったですねところころと笑った。
たぶん沢山の宿に泊まってきた私たちだが、数が多い分節約に励む傾向があり、
山みず木クラスの宿にはとんと縁が無かった。
だから案内された部屋が和室だけでなく、アンティークなソファーが置かれた小さな洋間があったり、コーヒー焙煎機、マッサージチェアーなども設置されているのを見て目が丸くなった。
私はコーヒーは飲まないけど、マッサージチェアは後で試してみようっと。
最初は二泊目に黒川温泉、三泊目に
湯布院温泉で考えていたものを、湯布院を長湯に変更して、また山みず木が三泊目しか空きが無くて長湯と行程を入れ替えたことにより、こうして三日目にここに泊っているわけだけれども、最終日に一番高級な宿に泊まるのはやっぱりいい。
旅の最後に至れり尽くせりのパターンは癖になりそう。
そして当然ながらまずはお風呂。
人気の高い山みず木のお風呂へ。