5.試飲に釣られて 出羽ノ雪酒造資料館
寿司屋で大満足した後、真っ直ぐ帰るのかと思ったら、何だか太陽と青空がまだ帰るなと言っているような気がする。こんなに天気がいいと、昼過ぎに帰っちゃうのはもったいないかな。
でもクラゲの水族館は見ないんでしょ?とパパに聞くと「うん」と言う。クラゲも結構綺麗だと思うんだけどな(笑)。
グラスボートに乗る気はまったくないんでしょ?と聞くと「当然」。彼はグラスボートに乗ると必ず気持ちが悪くなるのだ。
じゃあ…日本酒の資料館っていうのは? 試飲もできるかも。
「それにしよう」
決まった。行き先は鶴岡市内の出羽ノ雪酒造資料館。場所は湯の浜まで戻ってすぐだ。
ここは江戸時代初期創業の造り酒屋、渡會本店の資料館で、昔の酒造りの道具やら古文書やらを展示してある。かなり適当にいろんなものを並べてある。資料館の中にトイレがあるのは当然として、浴室があるのは何故??一瞬温泉でも湧いているのかと思ってしまった。
ここで試飲をして、祇王祇女というお酒を購入した。祇王って誰だったっけな…と思って売り場の方に聞いてみたら、えーと…判りませんと言われてしまった。後で箱を見たら平の清盛に寵愛された白拍子と書かれていた。どこかで聞いた名前だと思ったのだ。
それでもまだ真っ直ぐ帰らない。
今回の旅では良い湯にはいろいろ出会えたけど、意外にも露天風呂には恵まれていない。最高!!と思える露天風呂は
大湯温泉阿部旅館ぐらいで、
駒の湯温泉でも鳴子でも内湯だけだ。ハイルザームには露天はあるにはあったが、あまりにも情けない露天風呂だった。それでも栗駒周辺にいた時は曇っていたからどうしても露天風呂とは思わなかったけど、今日はとても良い天気だ。
湯野浜だって海の見える露天風呂を期待して行ったのにまったく期待はずれだった。今日こそどうしても露天風呂に入りたい、パパ、その気持ちはよく判るよ。