駒の湯温泉(くりこま高原温泉郷)

2015年10月から日帰り温泉として営業再開

  • 所在地 宮城県栗原郡栗駒町沼倉耕英東88番地 TEL 0228-46-2110 FAX 0228-46-2208
  • 公式ブログURL http://blog.livedoor.jp/komanoyu/
  • 泉質 石膏硫化水素泉・含硫黄・カルシウム・硫酸塩泉(低張性弱酸性温泉)
  • 日帰り入浴料 大人400円、小学生200円
  • 日帰り温泉営業時間 10時~17時
  • 定休日 水曜及び悪天候時
  • 設備等 男女別内湯、休憩室(有料)
  • 営業期間 4月下旬~11月上旬(冬季休業)
  • ※2008年に岩手・宮城内陸地震に被災し休業を余儀なくされていましたが、その後リニューアルし、2014年6月から週末限定足湯が、2015年10月からは日帰り温泉として営業再開しました
[2003年9月のデータ  ただし入浴料・営業時間等は2016年1月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 湯温は適温
  • 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★★☆ 山の中だが人気が有り混雑していることが多いらしい

駒の湯温泉 体験レポート(リニューアル前の2003年のレポートです)

駒の湯温泉

 元和三年といえば江戸時代だ。今から380年以上前に馬の蹄の跡から湧出が発見された歴史ある温泉だという。
 蹄の逸話か、また一説には栗駒山の麓で発見されたからと、昭和十年に駒の湯と名づけられる。山の中だがとても人気のある温泉だ。

 午前中に同じくりこま高原にあるハイルザーム栗駒という温泉の温水プールで遊んだ後、立ち寄ることにした。
 ハイルザーム栗駒の温泉があまりに情けなかったので、露天風呂は無くてもこの辺りで一番お湯が良さそうなところを選んでみた。
 結果的には、お湯だけを見た場合、鳴子や栗駒山麓、羽黒近郊を巡った今回の旅行の中で、実は一番のお気に入りとなった温泉だった。

 場所はハイルザーム栗駒を出て耕英十字路というところを左折すると、くりこま荘と、町営駒の湯キャンプ場があり、その先だ。
 吃驚したのは駐車場。
 山の宿らしい三角屋根の建物の前は車でぎっしり。飛び石連休中とはいえ、一応明日は平日の月曜日だ。それなりに空いているのではないかと思っていたのだ。
 とんでもなかった。

 入り口、ロビーはぴかぴかで真新しい木の臭いがする。去年の10月にリニューアルしたそうだ。立ち寄り入浴料が安いのも人気の理由だろうか。大人300円、子供200円、幼稚園児100円だ(当時の入浴料金設定)。

 お風呂まではなかなか遠い。廊下をてくてく階段をちょこちょこ下りていく。子供用のスリッパがあったので子供たちは喜んだが、板張りの廊下の階段は、スリッパをはいては巧く歩けない。しまいにはスリッパをぬいで手に持って歩いた。
 脱衣所入り口もスリッパが一杯だ。これはかなり混んでいそう。

 脱衣所は狭く、子連れへの配慮とかは無い。
 三歳の娘を脱がすとさっさと一人で浴室のドアを開けてしまった。中にいた人たちが面食らっている。待ちなさい、ママも行くからと声をかける。
 ここは内湯だけ。窓を大きく取った浴室は、木の浴槽と洗い場が少し。浴槽はまあ詰め込めば10人くらい用かなという感じだが、既に8人くらい入浴していた。

 お湯は少し青みがかったごく僅かな濁り湯で、木の浴槽の内側のお湯の張ってあるところだけ綺麗に白く染まっている。
 だから白い器に青白色のお湯が入っているようでよく映える。
 嬉しくなるくらいはっきりした硫黄の臭いで、湯口の付近を中心に沢山白い湯の花が舞っている。
 味はゆで卵系かな?と思ったらかなり薬っぽい苦味があった。
 温度は適温で、深さもそれほど深くない。ただ、硫黄泉らしい特徴があって、湯上りあまり温まった気がせず、肌もひりひりとつっぱる感じがある。
 少しすべすべ。湯上りの肌は白っぽくかさつく。

 写真で見る感じ、男湯と女湯と浴槽の感じなどは同じようだが、男湯はずっと湯量が多く、ざんざんと投入されているらしい。女湯でもそれなりのお湯が掛け流されているが、男湯が羨ましい。

 驚いたのは振り返って入浴客を数えたら、15人くらいに増えていたことだ。キャパシティー完全オーバーだ。
 でも年齢層も高い入浴客たちはマナーよく和気藹々と入っているので全然苦痛を感じない。娘はいろんな人たちに可愛がられて恥ずかしがって隠れてしまった。

 窓の外は少し紅葉が始まって葉がオレンジに染まった木が何本か見える。
 そうしている間にも益々人数は増えて…20人? すごすぎる。
 仕方ないからそろそろ上がるとしよう。
 服を着ている間にも何人か上がって、また何人か新しい人が入っていった。本当に人気がある温泉なのだなと思った。この素晴らしいお湯を独占するためには、泊まって夜中にでも来ないと駄目かもしれない。