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◆◇レンタルキャンピングカーで北海道◇◆
北海道キャンプ旅行記

8.はにうの宿が見つからない






 国道38号線は浦幌を離れるとおおよそ十勝川に沿って帯広の中心地まで続いている。さらに帯広の先も少し距離を置いて十勝川と同じ方向に伸び、サホロリゾートからは川を離れ西へと方向を変える。
 帯広の市街地の手前、十勝川の対岸に十勝川温泉が開けている。
 十勝川の川沿いから少し離れたところまで十数軒の温泉宿が点在している。
 なんと言ってもこの温泉地の売りはモール泉。モールとはドイツ語で沼や沢を意味している。
 太古の植物由来の泉質で日本では比較的珍しく、発見された第一号がこの十勝川温泉となっている。

 十勝川温泉では、はにうの宿という施設を訪ねるつもりだった。
 日帰り入浴料も安く、源泉掛け流しだと言うので。


十勝川を渡る



 十勝川をまたぐ橋を渡って対岸に出た。
 相変わらず空は雲が多いが、一面が灰色なわけではなく、濃淡があり時折日差しも差し込む。
 川を渡ってみると、十勝川温泉が意外に広い場所に分布していることが判った。いわゆる温泉街といった感じではない。
 「行くところ、どこなの?」とパパに聞かれて地図を見ながら自信なさげに曲がる場所を示す自分。「たぶんこっち・・・」

 十勝ヶ丘展望台シーニックカフェと書かれた看板の矢印と行きたい方向は同じようだった。
 道の右手にはところどころに白樺の木立のある芝生の公園のような広いスペースが広がっている。
 上り坂で景色が良さそうだ。
 ただ、その公園のようなスペースの一部は重機が見えて、工事中のようだった。
 ・・・工事中というものに、一抹の不安がよぎる。
 そして目指す場所はここら辺かなと右にカーブすると・・・


パルテノン神殿の柱みたいなのがあるこの施設は?



 それらしい建物は無かった。
 道の左手に妙に浮いた灰色の建物がある。柱がパルテノン神殿みたいな作りで、入り口に水道企業団調整池 十勝川温泉配水池と書かれている。
 門は閉ざされていて、関係者以外立ち入り禁止とある。どう見ても温泉施設では無い。
 他に建物は無い。
 はにうの宿はどこに消えてしまったんだ??

 「どこ?」
 「無い」
 「えっ?」
 「建物が見当たらないよ。さっきの工事中に嫌な予感がしたんだ。ほら、前に十勝岳温泉で同じようなことがあったじゃない。どこまで行っても目指す温泉が見つからなくて、戻ってみたらそれらしい場所で工事してたって・・・ここは十勝川温泉で十勝岳温泉じゃないけど、また北海道でこれだよ」
 で、どうするの?と畳み掛けるように聞かれても、おろおろするばかり。まさか目的の温泉が消えているなんて考えもしなかった。どうしよう。


怪しかったのはこの辺りの敷地だ。
それはともかく、はにうの宿と聞くと、子供の頃、祖母がよく歌っていた「埴生(はにゅう)の宿」を思い出すなぁ。



 とにかく、とにかくだ。
 十勝川温泉は一軒宿じゃなくて温泉街なんだからどこかに立ち寄り入浴させてくれるところがあるはずだ。
 でもさっき書いたようにこの温泉地は宿が一か所に固まっているわけでは無いので、ここからどっちに向かって移動すれば適切な施設にたどり着けるのか判らない。
 ちなみに十勝川温泉はにうの宿は、これを書いている2013年11月現在公式ウェブサイトは何事も無かったように表示されるが、宿本体は2012年1月に閉鎖になっていたようだ。あーあ。

3-9モール市場の十勝川温泉日帰り入浴ご案内へ続く


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