子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★☆☆☆ 泉質★★★★☆ 加水されてもお湯はかなり熱め
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 子供向けの設備はとくになかった
子連れ家族のための温泉ポイント
信州高山温泉郷の山田温泉の一般利用できる共同浴場は大湯だけかと思っていたら、今回宿泊した風景館に鍵が置いてあって、宿泊者は滝の湯をどうぞ無料でご利用くださいとなっていた。
そこで初めて知る。へー、大湯のほかに滝の湯という地元専用の共同浴場があるんだ。そして山田温泉の旅館に泊まるとその滝の湯に入らせてもらえるんだ。なんだかちょっと得した気分。
夕食後にいそいそと出かけてみた。「滝の湯」は大湯の坂を下ったちょっと先ぐらいで道向かい。大湯からほんの1分ぐらいで着く。施錠されているので、宿で借りた鍵で開ける。ドアの中はついたてがあるだけでいきなり浴室だ。
なお男湯はこのとき先客がいて電気がついていたから夫は迷わなかったようだが、女湯は無人で真っ暗だったから、電気のスイッチもわからず、暗闇で鍵を指して開錠し、中に入り、中から施錠する所を探したら、今度は真っ暗な中にいることになりおろおろしてしまった。困っていると男湯にいた人が、壁越しに「電気のスイッチは外だよ」と教えてくれた。
いやー、焦った。そして助かった。電気がついてようやく明るくなる。
浴室は脱衣棚と一体化していて、床も壁も板張り。浴槽は木製。天井は男湯と繋がっていて、頭上で湯気抜きのするようになっている。
比較的綺麗な浴室だが、お湯の流れる所は墨が染み込んだように、真っ黒に染まっていることがインパクト大。
温度は44.6度で、熱めだが困るほどではない。もっと熱いこともあるようなので、今日は比較的入りやすいぬるさなのか。
淡いが鮮度の良い硫化水素臭に、少し土のにおい。肌触りはキシつくが、ギュッと止まる前に少し滑る。
電気がついても煌々と明るいわけではないので、お湯の色はよくわからない。特に湯の花も見当たらないのかと思ったら、実は底にたくさん沈んでいた。舞い上がらせてみると、白くてかなり大き目。
なんだかんだで44度以上あればすぐに温まる。入りっぱなしではいられないので、出たり入ったりを繰り返しながら楽しんだ。木の床に座って静かに湯気の上がるる天井を見ていると、なんともいえない旅情を感じる。誰もいない独り占めの夜の共同浴場。