山田温泉大湯

信州高山温泉郷 山田温泉の共同浴場

  • 所在地 〒382-0816 上高井郡高山村大字奥山田3580 TEL 026-242-2314
  • 泉質 含硫黄カルシウム・ナトリウム塩化物泉(硫化水素型) 源泉名 山田温泉
  • 公式サイトURI http://www.vill.takayama.nagano.jp/life/institution/yamada.html(高山村公式内)
  • 設備等 男女別内湯、足湯など(足湯は無料)
  • 入館料 大人300円 小中学生150円
  • 利用時間 6時~21時
  • 定休日 第三水曜日
[2008年8月のデータ ただし入浴料・営業時間・定休日は2015年10月のデータ]

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  • 温度★☆☆☆☆ 泉質★★★★☆   加水されてもお湯はかなり熱め
  • 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★☆☆  脱衣所に子供の着替えに使えそうなベンチ状の台あり

山田温泉大湯 体験レポート

山田温泉大湯の外観 山田温泉大湯の入口
山田温泉大湯の外観

 山田温泉は信州高山温泉郷の中で唯一温泉街らしい温泉街を形成しているところだ。
 泊まっている松川渓谷温泉からはちょっと下る。
 開湯200年の温泉地で、森鴎外、与謝野晶子と言った明治時代の文豪に愛された歴史がある。
 そして山田温泉にはシンボルである共同浴場大湯がある。

 朝風呂に大湯に連れていってあげると私に言ってくれていた友人がっちゃんは、私の夫と前年の9月、信州高山温泉郷に来たときに山田温泉大湯に入っていた。
 「俺の好きな熱いお湯」と、そのときの夫。
 「カランが凄くかっこいいんだよ」と、そのときのがっちゃん。
 だから私も今回大湯に行くのを楽しみにしていた。

 山田温泉の村営駐車場は坂の上の方にある。
 そこに車を置いて坂を下ればすぐに大湯だ。

 坂道の左には風景館という瀟洒な旅館。
 坂道の右には湯元館というこぢんまりとした旅館。
 そして風景館の先に大湯。
 墨色に塗られた木造の堂々とした造りで、ちょうど足湯のある公園の正面に建っている。

山田温泉大湯の張り紙 山田温泉大湯の脱衣所

 浴室は細長かった。
 浴槽も長方形で、二箇所に湯口がある。
 と思ったら洗い場の近く、奥の方にある湯口はカランで使われなかった余ったお湯が浴槽に流れ込むようになっているのだった。
 ・・・ということは、カランのお湯も源泉だ。

 友人がかっこいいと評した大湯のカランはちょっと独特の造りで、常にお湯が流れている溝を、板を回して止めるようになっている。
 止めなければ溝からお湯が絶え間なく流れ落ちる仕組みだ。
 その数少ないカランは全て使用中だった。
 朝一番ならいざ知らず、もう山田温泉大湯は大勢の入浴客で混雑していた。

 お湯は本当に熱かった。
 掛け湯をして入っても、最初はかなり熱く感じた。
 でも流石に草津時間湯だとか、早朝の飯坂温泉鯖湖湯だとか、温泉卵じゃなくてかたゆで卵になっちゃう小野川温泉尼湯だとか、私が入った歴代熱湯温泉と比較したら大したこと無い。入ってしまえば落ち着く程度の熱さだった。
 お湯の質は松川渓谷温泉にちょっと似ている。
 ほとんど透明なお湯で、もちろん源泉掛け流し。消しゴムかすのような白い湯の花は松川渓谷より細かい。
 すっきりさっぱりした感触で、やはりきしつく旗触り。
 意外にそれほど一気には温まらない。
 体感温度が他より熱かったから反対にそう思うのかも。

山田温泉の足湯公園
山田温泉の足湯公園

 浴室は建物外観の歴史を感じさせる印象を損なわず、昔からずっとこんな風に愛されてきた温泉なのだとそんな風に思った。
 とにかく混んでいるのだ。
 観光客だけでなく地元の方も多い。

 なお、この大湯から道を挟んで少し下ったところに、もうひとつ共同浴場らしい建物が建っているが、友人の話によるとこちらは地元の方専用なのだそうだ。

 地元の方々は私よりよっぽど長風呂だ。
 いつまでも浴室にいる面々は変わらない。
 但し、お湯が熱めなのでお風呂の中に入っている人は少ない。
 みんな浴槽をぐるりと囲んでお風呂に背を向け、ひたすらおしゃべりに興じていたりする。
 これがきっといつもの山田温泉大湯なのだろう。