子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★☆☆☆ 泉質★★★★☆ 加水されてもお湯はかなり熱め
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 子供向けの設備はとくになかった
子連れ家族のための温泉ポイント
信州高山温泉郷の中でも山田温泉は一軒宿ではなく小さいながら温泉街を形成し、大湯、滝の湯などの共同浴場も備えている。以前山田温泉に来た時は日帰りで大湯に入っただけだったが、今回は風景館に泊まる機会を得た。
風景館は非常に洒落た宿で、ロビー、アメニティ、食事など非常に女子受けがしそう。夫が見つけて予約したにしてはかなり珍しい部類。私はむしろこういう雰囲気が好き。鄙びきっているのもいいけど、たまにはこじゃれたとこも泊まりたいよ。
お風呂は男女別の大浴場のほか、「天空の小鳥風呂」と名付けられた貸切風呂が2つある。片方は「丸」、もう片方は「角」。全て最小限の加水のみで源泉掛け流し。
このほかに「千人風呂」という名物風呂があったが、倒木など度重なる豪雨被害を経て、残念ながら2021年に閉鎖されてしまった。
泊まったのは2023年だが、その時にお宿で伺った話では、たぶんもう再開しないだろうということ。もし作るなら過去の「千人風呂」ではなくて、違うものを考えるだろうということだった。
お風呂は大浴場は撮影禁止なので、画像としては貸切風呂を使いながら説明を続けたい。実際にお湯の鮮度的にも貸切風呂の方がいいように感じた。
まずチェックインして最初に入りに行ったのは「丸」の貸切風呂。ちなみに貸切風呂は30分単位の利用となっている。追加料金は掛からない。
「丸」は樽風呂で、素晴らしいロケーション。お湯は熱めで細く水を出して常時加水状態になっていた。
お湯の色はほぼ透明で、消しゴムかす系の白い湯の花がゆらゆら。淡いが鮮度良い硫化水素臭が立ち上り、ふわっと表面に層ができたような手触りがする。でもそれを確かめていると少しキシキシとしてくる。
夜は大浴場を使って洗髪などし、翌朝はもう一つの貸切露天風呂「角」に入りに行った。
源泉は山田温泉街の施設は共通で、1.5キロほど離れたところで湧いているという。「角」では湯口の下に集中的に湯の花が溜まっていた。温度を測ると湯船は42.5度と快適に入れる温度だが、湯口のお湯は60度弱とかなり熱かった。
味見をしてみると、美味しい塩味。苦みはあまりなく、出汁が入っていそうな味わいがする。
のんびり「角」に入っていると、山影から日の出だ。お風呂から立ち上る湯気が放射状に光の道を作る。山の朝の爽やかな景色を眺めながら、なんて贅沢な時間を過ごしているのだろうと思う。