道の駅ソレーネ周南から3分も走れば湯野温泉だった。
5、6軒の旅館・民宿からなるこの温泉地は本当に徳山西インターから近く、交通の便が良い。
道の駅を離れるとあっという間に田園風景となり、橋を渡ると左手に芳山園と看板のある古そうなコンクリの建物が見えた。
芳山園の建物が古いことは予想していた。
どうも綺麗に作ってあるのは離れとその周辺だけらしく、玄関、ロビー、本館、大浴場などは恐らく昭和のイメージのまま古びているだろうと思っていた。
確かに駐車場に車を入れると、鉄筋コンクリート製の昔からある中規模の旅館らしく、今の感覚で言う洒落た様子は無い。
ただ、玄関から伸びる唐破風の屋根つき木造回廊は真新しく、これがひとつあるだけで随分とさまになって見えると感じた。
ロビーでチェックインすると、早速ロングヘアを一つにまとめた眼鏡の仲居さんが離れの部屋に案内してくれる。
この仲居さん、きりっとしていてぶっきらぼうな口調なのだがとても面白い人だった。
湯田温泉西京旅館の品の良い仲居さんとはタイプが違うがとても印象的だった。
館内の廊下はやっぱり少し古い感じであまり高級感も無い。
しかし「これより先、入浴のみの方はご遠慮ください」と札が立てられたドアから外に出ると、とても素敵な日本庭園になっていた。