今回駿河屋を選んだのは、わたの湯源泉に入ってみたかったからだ。
天下の草津温泉には沢山の源泉があって、例えば共同浴場で一番多いのは湯畑源泉だし、草津全体で一番多いのは万代鉱源泉。
その他に白旗乃湯で知られる白旗源泉だとか、地蔵乃湯の地蔵源泉だとか、大滝の湯や煮川乃湯で入れる煮川源泉だとかいろいろあるうえに、温泉街中心部にある老舗旅館の中には貴重な独自源泉を持っている所もいくつかある。
そんな中でわたの湯源泉は草津ホテル別館や中沢ヴィレッジとそれからいくつかのペンションや別荘地に引き湯されている源泉で、私が今まで入ったことが無かったのは、わたの湯を引く共同浴場や日帰り専門施設が無かったからだ。
たまたま以前、えんぴつさんと話をしている時に草津の話題になって、彼女が「わたの湯もいい」と言ったことがずっと気になっていて、どうせ泊まるならわたの湯に入れる宿にしようと今回選んだのが駿河屋だったわけだ。
他にやっぱりわたの湯を引くペンションリシュモンとかも気にはなったのだが、全館禁煙だったのでヘビースモーカーのパパが瞬時に却下。
昨夜、一郷一会のみんなにわたの湯の宿に泊まると言うと、みんな口々に「あれは草津一の癒しの湯だろう」と言っていた。強烈なインパクトを持つお湯が草津には多い中、そういう位置づけらしい。
わたの湯は湯畑上流の源泉閣、あの湯治小路と光泉寺石段の間に建っている細長い3階建ての飲食店の入った建物・・・夏に来た時に夕食を食べた店がそこなんだけれども、その地下から湧いているという。
そして泊まる駿河屋は湯畑からは西の河原通りをちょっと奥まで進んだあたりにあるのだが、場所柄、小規模な旅館や店舗が密集しているあたりなので、駐車場が少し離れているのが難点。
駿河屋の駐車場は宿の周辺ではなく、地図で見るとしゃくなげ通りのホテル桜井の巨大な敷地の隅みたいな場所にある。
一応駿河屋のある通りから車は通れない遊歩道がしゃくなげ通りまで繋がっていて、そこを通れば数分で着くと思われる。
ちなみにわたの湯源泉の湧く源泉閣とわたの湯源泉を引く大手旅館の草津ホテル別館を直線で結ぶと、ほぼその中央に駿河屋が位置している。草津ホテル別館まで引いているパイプの途中から駿河屋に引き入れているんだろうと思うが、草津ホテルよりも源泉に近い分、鮮度の良いお湯が味わえそうだ。