6.うどんか蕎麦か
お昼にはまだ早かったが、あまりにもお腹が空いていたのでどこか食事をとれるところを探そう。
しかし川沿いに湯田中温泉を抜けるまで走ってみたが何にもない。特に湯田中駅前の通りは何かイベントがあるのか大渋滞していて奥まで入る気になれない。
夜間瀬の交差点まで行って引き返し、渋の温泉街で食べるところを探すことにした。
安代・渋と書かれた曲がり角で細い道に入ると、すぐ右手に
安代館の駐車場があった。
ちょっとぎょっとするような荒廃ぶり。駐車場の上にもののけでも出そうな木造建築が立っている。これが旅館棟かとヒヤリとしたが、そちらはもう使われていないらしく、宿泊する旅館棟はもう少し先の道向かいにあった。
こちらは古くてもそれなりで、心底胸をなで下ろした。流石にあの駐車場の上はやばいよ。
この通りは温泉街のメインストリートらしく、狭く一方通行ながら石畳の連なる道は、小さな旅館や土産物屋を数えるうち、いつの間にか安代温泉から渋温泉に繋がっていたようだ。切れ目も判らぬまま、渋温泉外湯のひとつ
綿の湯が見えたことからそうと知った。