子連れ旅行温泉日記
滑川温泉湯治日記1-10
10.峠の力餅
車に戻るとまだパパとカナは寝ていた。
そろそろ滑川に向かうのにちょうど良い時間。ガソリンが減っていたのでいったん国道に出てみる。出光まで300mの看板発見。ロス無くスタンドが見つかってラッキー。
滑川への道は悪路だ。舗装はされているが狭く対向車もしばしば。道の先にあるのは峠駅と
滑川温泉
と
姥湯温泉
の三つだけなのに、こんなに往来があるのは不思議。季節柄、山菜取りの人が多いのか。路肩に車を止め、下を向きながら歩いている人を発見すれば、それはまず間違いなく山菜取り。
板谷駅の側で踏切を渡る。
この直前に山形新幹線が通過していくのが見えた。 峠駅はびっくりするような山深い環境にある。
こんなに山を登ったところに新幹線が通過する駅があるなんて信じられる?
途中で道は、温泉方面と峠駅方面に分岐する。
こんな山奥に駅があるのは不思議でしょうがない。板谷峠は鉄道の難所。今ある峠駅は、線路の左右を見渡せば、両方すぐにトンネルの入り口で、ぽつんと地上に出てくるここしか駅の作りようはないだろうという感じ。しかもこの線路、新幹線まで通るのだ。シュールだよなぁ。
そこがいいんだよ、と鉄ちゃんのパパ。
どうも鉄ちゃんの感性はよく判らない。
峠駅には電車を見に来たわけではない。
峠の力もちという銘菓があるのだ。あんこやお餅の好きなカナとレナのために力もちを買っていこう。美味しいよ。
駅を出て、どんどん山道を登る。
桜の季節は終わっているのかと思えば、山にはところどころ山桜。春紅葉の煉瓦色、そして生命力を感じさせる柔らかな黄緑の新緑。
道の端には白い花、ピンクの花、トウのたった蕗の薹。たまに日陰に残る雪。みんな春らしい色合いだ。
途中見下ろす谷底は切り立ち、碧の水の流れ。
やがて滝音が聞こえてくると、まもなく滑川温泉到着。
峠駅。
写っているのは昔の駅舎?
今の線路はもう少し下の方を通っている。 駅前の茶屋。峠の力餅を売っている。
峠駅には他には何もない。
1-11.カナとレナ、湯治部屋で衝撃を受ける
へ続く
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