帰り道に寄り道をしてみた。
翁の湯から篠の前を通り、ホテル望雲の四つ辻の所を斜めに入ると光泉寺の裏手に出る。
光泉寺と言えば、いつも湯畑前、
白旗の湯や白旗源泉の所から長々と上に伸びる石段を見上げては、お参りしてみたいけど上るのが結構大変そうだし、何より家族が一緒だと興味ないとか疲れるとか散々なことを言われそうだと思って諦めていた。
ここから石段も登らず裏手に出られるとは知らなかった。
光泉寺の経営する幼稚園があって、その横の細い道を通っていくとすぐに本堂に出る。
滑りそうな雪道を一人で歩いて行ってみた。
草津光泉寺というのは真言宗豊山派の古刹で、行基や源頼朝といった歴史上の有名人にもいわれのある寺院だ。
光泉という名からして、草津の温泉と深い関わりを感じさせる。
本堂はやけにぴかぴかしているなと思ったら寺社には珍しくアルミ製で、なんとこの寺は別名アルミ寺と呼ばれているそうだ。
まあ木造はともかく鉄筋では草津の風土に耐えられないのかもしれないと、妙なことに感心してしまった。
本堂は赤と白の色彩で、屋根にうっすらと雪が積もっている。
学生らしい男の子が三人、おみくじだかお守りだかを手にたむろしている。
脇に茅葺きの釈迦堂があって、こちらもうっすらと雪が掛かっている。なかなか絵になる光景だ。