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草津温泉・時間湯体験旅

4.御食事処 篠










 本日のランチは「篠」
 晶ちゃん曰く「昨日は洋食でしたけど今日は和食ですよー。しかもご飯は何杯でもお代わり自由です」とのこと。
 12時過ぎに大滝乃湯駐車場からスーパーもくべえの駐車場に車を移動させる。
 もくべえと言えば確か、ザスパ草津の選手がバイトをしていることで話題になったことがあったっけ。
 ザスパ草津の「ザスパ」が「ザ・スパ」、つまり温泉だっていうのを初めて聞いたときには思わず笑ってしまった。
 もくべえから篠まで少し坂道を歩く。
 オリーブさんたちは渋滞に巻き込まれたとかで、先に店に入って到着を待つことにした。

 篠は和食レストランと言うより和風カフェという感じのこれまた可愛らしい店だった。
 暖簾に「お食事処」「甘味処」と書かれている。
 予約をしてあったので、卓上には既にランチが並べられている。
 それも凄い量・・・。なんと卓上に乗せきれない。小さめの和食器が隙間という隙間を埋め尽くしているので、隣の人との料理の境目が全く判らなくなっている。
 これだけ料理が並んで、しかもご飯食べ放題で700円台と聞いてびっくり。
 やっぱり幹事の晶ちゃんは毎週草津に通っているだけあって詳しい。
 「ごめんくださーい」
 がらりと戸を開けて入ってきた二人連れは、なんとさっき時間湯で別れたばかりの晶ちゃんの湯治仲間だった。
 「あれ?」
 「あれ?」
 お互いに顔を見合わせる。
 店の女将さんが、「ごめんなさい、今日は貸切なんですよ」と頭を下げた。
 偶然だったらしい。
 またねと二人は手を振って戸を閉めた。

テーブルに乗りきれない品数。隣の人との境目がまったく判らない(笑)。



 しばらくして晶ちゃんの携帯に連絡が入り、オリーブさんご夫妻が到着した。
 オリーブさんは妊娠中。大きなお腹を幸せそうに抱えて入ってきた。
 時間湯の話をすると、オリーブさんの旦那さんのポパイさんも興味津々。朝一度入ってきた紺碧七さんがもう一度午後の時間湯に挑戦すると言うと、自分も行きたいと意思表示した。
 紺碧七さんはこれ以来、すっかり時間湯にはまり、その後もせっせと週末湯治に通うことにしたというのは後日談。

 私は篠の美味しいお料理でお腹がいっぱいになってしまい、ご飯も2/3ぐらいしか食べられなかったけど、男性陣は次から次へと「おかわりっ」と威勢良く茶碗を空にしていた。
 時間湯は体力を使うのでお腹も空くようだ。

 食後に精算していたら、子どもたちだけでさっさと店を出てしまった。
 慌てて後を追ったら、もう坂道を三人だけで半分ほど登っていくところだった。
 「待て待てっ!!」
 「えっ?」
 怪訝そうな顔でMちゃんが振り返る。
 「駄目だよ、子どもだけで先に行っちゃ」
 日頃一人では冒険しない子どもたちも、三人集まると気が大きくなるらしい。気をつけなきゃ。

 再びもくべえの駐車場。
 今回の草津時間湯オフはこれでおしまい。
 Mちゃんは今朝から何度も「何時ぐらいまで一緒にいられる? お昼ご飯は一緒に食べられるんだよね?」と聞いていた。
 よく一緒に旅行に行くyuko_nekoさんちのちび姫ちゃんもそうなんだけど、一人っ子だと友達と別れる時間に敏感だ。
 「また会えるよね?」
 うん、きっとね。
 カナとレナも車の中からずっと手を振っていた。
 晶ちゃんとだださんと義満さんと紺碧七さんとターさんとオリーブさんとポパイさんも手を振っている。
 一番先に草津を離れたのは私たちの車だった。







2-5判りにくい看板へ続く


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