◆◇レンタルキャンピングカーで北海道◇◆
北海道キャンプ旅行記
12.定山渓温泉 福寿苑
パパとレナは車で待っていると言うので私とカナだけが下りて入り口へ向かった。
入り口を見た時はとても不安になったが、中に入るとやはりここは駐車場側の裏口だったようで、卓球台や囲碁セットのある小部屋を経て渓流に面したロビーへと続いていた。
ロビーはそれほど広くは無かったが、昔はそれなりの宿だったのだろうと思わせる雰囲気を漂わせていた。グループ宿である定山渓グランドホテルと一緒に夜は渓流で花火を打ち上げるという張り紙もあった。
立ち寄り入浴させてもらいたい旨伝えると、斜め前の階段を下りたところの浴室をお使いくださいと言われた。
少々薄暗い狭い階段のところに来ると、上は一部の時間を除き貸切利用で使われている露天風呂であるとの表示があった。
こちらは残念ながら予約制になっているようで、私たちは下へ降りた。
福寿苑の入口(裏口?)の印象に比べれば中はまともです
中途半端な時間だったせいか、浴室は誰もいなかった。
点描画の絵画かノイズのように細かいタイルが壁や柱や浴槽の縁を覆っている。
やはり建物の印象同様少し古びていてきちんと清掃してもどこか温泉成分で染まったりこびりついたりしている。
浴槽は二つで、窓際の冠型のものと、壁際の細長いものとある。
どちらに入っているのも無色透明で少しばかり熱めのお湯。
きしつく肌触りが少しあり、とても温まる。もう、すぐに温まる感じで長くは入っていられないほど。
壁側の浴槽は窓から離れているので暗い感じだが、浴槽の端にディスプレイとして丸く盛り上がった部分があり、そこにまるで鱗のように金箔が張られていた。
入るまで気付かなかったのは、お湯から頭を出している部分は析出物で茶色く染まっていたからだ。お湯の中に入っている部分はきらきらと光っていた。ただしここもあちこち剥げかけている。
金色ってゴージャスだよなぁ。
きっとこの宿も昔はゴージャスだったんだろうなぁ。
後から知ったがこの浴室はエメラルド大浴場という名前で、男湯の方なのか黄金大浴場というものもあるらしい。