◆◇レンタルキャンピングカーで北海道◇◆
北海道キャンプ旅行記
9.晴れのち雨のち晴れ
旭川まではすぐだったが、今回の旅では旭川はスルー。
2010年の北海道旅行では旭山動物園をメインに据えたが、今日はここからさっさと道央自動車道に乗ってしまった。
目的地は札幌・・・というか、
豊平峡。
実は今夜こそはちゃんとしたキャンプ場に泊まろうという話になっていたのだが、朝の時点でパパは「ここに行ってもいいよ」と豊平峡を名指してきたのだ。
「ええっ、ホント!?」
私の喜びっぷりは半端じゃなかった。
十勝岳温泉凌雲閣には絶対に今回こそ行きたいと計画段階から思っていたが、まさかパパの口から豊平峡が出てくるとは思わなかったので。
そんな私もまさか豊平峡にキャンプ場が、しかも電源付きサイトのあるキャンプ場があるとは知らなかった。
日帰り温泉とインド料理屋はつとに有名だが。
「キャンプサイトは10区画で一部電源付きとなっている。多分一か所ぐらいしか電源付き無いと思うよ。電話してそれが取れなかったら諦めよう」
わかった電話するする。
でもって無事電源付きが予約できて、そして今に至るのだ。
高速に乗ったら急速に雲が切れてきた。
美瑛の辺りでは空全体を灰色の雲が覆っていたのだが、旭川を抜けるころから雲にはあちこち切れ間ができて、まだ雲の量こそ多いものの切れ間から除くその空の青さ、本当にまぶしかった。
しばらく青空を見ていなかったよな。
砂川SAで岩瀬牧場のストロベリーミルフィーユジェラート
車は高速で走っているので、今頭上に見ている雲もすぐに後方へ消えていく。
まだまだ安心できる空模様ではなく、雲は増えたり減ったり厚くなったり薄くなったり。
日本最北のサービスエリアと看板が下げられた砂川SAで岩瀬牧場のストロベリーミルフィーユジェラートを食べてさらに南下を続けると、美唄の辺りだろうか、右手の畑や住宅地の上にひときわ黒い雲がまるで映画の中の嵐のように渦を巻いていて、その下に激しい雨が降っているのが本当にはっきりと見えた。
ちょっと離れているだけの高速道路上は降っていないのにこんなにはっきり見えるのは凄いなぁと感嘆していたら、いつの間にか車もその雨の中に頭から突っ込んでいた。
激しい雨粒がフロントガラスに当たった。
でもそれはわずかな時間で、すぐに目の前は開け、雲が東に流されていき、今度こそ全面に真っ青な空が広がった。
旅は晴れるに限る。
夏は晴れるに限る。
北海道は晴れるに限る。
ああもう何もかもが鮮やかで乾いていて明るく幸せだ。
急速に気温も上がった。肌寒かったのが暑くなってきた。
湿気の少ない快適な暑さだ。
抜けるような青空に白い雲がぷかりぷかり。
今日まで見てきた畑、草原、まばらにあるいは一列に生える背の高い木とぽつぽつある家やサイロといったまさに北海道らしい景色にようやく色が付いた。
旅はこうでなくっちゃあ。