9.ふらのラテールの日帰り温泉 万華の湯
道路から見る看板はセンター系日帰り温泉に見えたが、駐車場に入ってみるとふらのラテールの外観はこじゃれたプチホテルに見えた。
何故か駐車場の一角に赤い屋根の仮店舗みたいな別棟があって、サンタのヒゲという大胆にカットした赤肉メロンの上にソフトクリームを載せた商品を売っているようだ。
雨が少し小降りになった隙に水たまりを避けながら入り口の屋根の下に移動した。
中は最初の印象通りだった。
つまり、ホテルエリアの方は洋風の女の子が喜びそうな作りにしてあるが、温泉エリアの方は気安く入れそうな町のスーパー銭湯風。
私たちは泊まるわけではないので日帰り温泉の受付の方に入っていった。
ふらのラテールの万華の湯は、和風大浴場と洋風大浴場が男女日替わりになっている。この日は洋風大浴場が女湯だった。
入るとまず目につくのが人工水泡で白く見えるミルキーバス。奥の方に大きな浴槽があって、右手にジャグジーバスがある。そして露天風呂に行く出口の傍に縦長の壺湯が二つ並んでいる。
温泉が入っているのは奥の大きい浴槽とその左にくっついている熱い湯の浴槽、そして露天風呂の三ヵ所だ。
貝のすまし汁のような僅かに濁りのあるお湯はほんの少し金属の臭いと油の臭いがする。なのにどこか海っぽい。きしつきながらもべとべとする感じがそう思わせるのかもしれない。
広い北海道の真ん中の富良野で海っぽいお湯に会うというのも不思議な気がする。
源泉がそのまま浴用に使うにはぬるい41度そこそこなので残念ながら加熱循環消毒の三拍子。一応湯口からは源泉を投入しながら中で循環しているようだ。