4.野天風呂 蔵の湯
パパは先に買い出しに行ってくれるというので、ママだけカナとレナを連れて浴室へ向かった。
オープンと同時にもうかなりのお客さんが入っている。従業員もてきぱきと動いている。
子供たちを洗いながらふと振り返ると近くのシャワーで晶さんが髪を洗っているのを見つけた。
子供たちに「ほら、キャンプファイヤーのお姉さんだよ」と言うと、二人ともそわそわ(キャンプファイヤーのお姉さんについては、
平湯キャンプ場日記参照のこと)。
内湯も綺麗だったがこちらは温泉が引かれていないというので、真っ直ぐ源泉岩風呂へ。
ここのお湯は一度タンクにためたものを、濾過も過熱も加水も塩素投入も、そしてもちろん循環もさせずに、ただ男湯と女湯に分けて配給している。
源泉温度が38度とぬるめのため、なんと浴槽の底を床暖房して温めるという画期的な方法で加熱している。
想像したより大きめの浴槽で、12人ぐらいはゆっくりと入れるだろうか。木組みの屋根がついており、お風呂は円形。ぐるりと周囲全体が階段状に浅くなっていて、必然的に入る人たちはみんな内側を向いて座ることになる。
この大きさと湯温、形と深さ、よく計算されているなという感じだ。湯量はかなり少なくしかもぬるいためみんな長湯をする。でも安易に循環や加水でしのがずに快適なお風呂を作るにはどうしたによいか、いろいろ考えたんだなぁと思わせる。
海水の半分くらいの高濃度塩泉と聞いて、どんな風だろうとわくわくと想像していた。ぴりぴりっとくるのかな。ぷかぷかと浮くかしら。
色はちょうど
伊香保の黄金の湯みたいな感じ。黄緑色に茶色が混じった濁り湯で、底が見えないほどではないがしっかりと濁っている。
ぬるめなので入ったときに急に感じるものは無いが、肌触りはきしきしぎしぎしと強く引っかかり、臭いは華やかさのある機械油系。体の奥まで何かじわじわと浸透してくるような温泉だ。
熱すぎずぬるすぎず誠に適温。
さっと入ってかーっと熱くなりたい人には、源泉槽から流れ出るお湯を利用した加熱浴槽もある。
入っていたら手足がじんじん痺れてきた。これは群馬の
リバートピア吉岡でも同じようなことがあったな。
晶さんに「痺れない?」と聞いたら、血行がよくなったんじゃないでしょうか」という返事が返ってきた。なるほどね。
縁につかまって体を浮かせてみると、確かに浮力を感じる。流石に濃いんだな。
他にもいろいろ浴槽があるにも関わらず、ひたすら源泉浴槽に陣取ってしまった。あまりにここが気持ちよくて。
気が付くと11時半近かった。あがって服を着たらちょうどぐらいだろう。
オフに集まったメンバーの中には、
蔵の湯のご主人、ひかるさんもいる。
若い方だが、眼光の鋭さがとにかくただ者ではない感じだ。
もっといろいろとお話を伺いたいところだったが、子連れでほとんど話らしい話にも加われなかったのが残念だ。
(後で晶さんに伺ったら、源泉タンクなど見せていただいたそうだ。いいなぁ・・・)。
そんなわけで、我が家は早々に離脱。
みなさんに別れを告げて、今日の夜は一緒に中津川村キャンプ場に泊まるはずの晶さんやだださんより一足先に、キャンプ場入りすることにした。