子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質 ★★★★☆ 温度は適温、泉質に刺激などは無し
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★☆☆☆ 脱衣所にベビーベッド代わりのソファーあり
子連れ家族のための温泉ポイント
最初の印象は「安すぎる!」だった。塩原温泉で一泊するのに良さそうな宿を探していて見つけたのだが、素泊まり1泊2,500円(税別)。いくらなんでもありえないだろう。
そりゃもちろん中身が伴わないなら理解できるしもう泊まらないとも思うが、泊まってみてここはコスパが良すぎると感じた。非常に居心地が良い。
なお、基本は素泊まりだが、夕食、朝食もオプションで付けられる。ただし食事は外注なので事前予約が必要。また、外注先の都合から、予約不可能な日もある。
コスパが良いというのは、古いガタがきている旅館の設備を使っているのだが、あまりお金を掛けずにできることは可能な限りやってみたためだと思われる。つまり外壁を変えるとかエレベーターを変えるとかではなく、部屋の内装やロビーを綺麗にしてとにかく宿泊料を安くする。内装もあちらこちら手作り感にあふれているし、清掃はきちんと行き届いている。女性のアイデアを取り入れたりしたのか可愛らしい工夫なども見られて、なんとなく応援したくなっちゃう宿なのだ。
浴室は地下1階と3階で、夜9時に男女入れ替えとなり、翌朝もそのまま(たぶん宿の人の仕事が9時で終わってしまうため)。
9時前は3階が女湯なので、まずはこちらに行ってみようと思う。本当は夫を部屋に残して同じ塩原温泉のぬりやと佐か茂登に日帰り入浴してきて、部屋に戻ってきたところ鍵が掛っていたので、そのうち夫も戻るだろうとのんびりお風呂に入って待つことにしたというのが正しいが。
ここは脱衣所から浴室に行くドアが二つあるのに驚く。両方とも同じ浴室に繋がっているが、真ん中にすっぽりほぼ正方形の浴槽があり、反対側に行くには浴槽の中か脱衣所を通らないとならない作り。なんでこんなに妙な作りにしたんだろう。
浴室は少し薄暗いので色がはっきりわかるわけではないが、お湯は少し濁りあり。もちろん源泉掛け流し。循環装置など入れる予算も無かろう。
においは特に感じられないが、飲むと少しじゅわっとする。肌触りはすべすべで、湯上りはしっとりしてコーティングされた系。
ちょうどさっき佐か茂登で会った人がいたので一緒に入った。
夜はもう一ヶ所の地下1階のお風呂へ。古山ではこちらの方がメインの浴場だと思われる。
脱衣所の脱衣棚が変わっている。アート系というのか、色は真っ青だし、形はななめだし。インパクトはあるけど使いづらい。
でもお風呂にはもっと驚いた。地下の浴槽には、まさに「古山」ができていた。湯口の部分から巨大な析出物ドームができて、山を作っていたのだ。凄いねこれ。壁にも山が描かれているが、析出物ドームが立体の山だ。もう古山ドームと呼びたい。
浴槽の縁も鱗状になっているので触るとごつごつしている。こういうお湯がコーティング系になりやすいよね。湯口をコーティングして山を作ったり、肌をコーティングして湯上りに硬質な感じのつるつる感があったり。
翌朝、朝風呂に行った時は、小さな結晶みたいな湯の花がキラキラと浴槽の表面の1/3ぐらいに浮いていた。これは入ったらすぐに流されて消えてしまった。