子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 滑りやすい泉質なので注意
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッド代わりになるソファーあり
子連れ家族のための温泉ポイント
島根県といえば美肌県を観光の売りにしている。その中でも特に「美肌の温泉」として一部に知られていて、鄙びた温泉街が伸びる温泉地が「美又温泉」だ。温泉名に「美」の字が入っているのもいいね。
お湯は単純泉だが、アルカリ性でメタケイ酸も多め。成分バランスが良いのかクレンジング効果にとても優れているらしい。
その温泉街の入口に、共同浴場的な「美又温泉会館」があり、大人400円という手ごろな価格で利用できる。美又温泉にはそんなに多くの宿があるわけではないのに、温泉街の反対側の外れには「美又温泉国民保養センター」という、もう一つの日帰り入浴施設があるわけで、より小ぢんまりとした施設である温泉会館は、当然源泉かけ流しなのかと思えば…
事前に「とらや旅館」のご主人に「掛け流しじゃないよ」と聞いてはいたが、本当に掛け流しではなかった。
確かに浴槽の深くなっている箇所の側面からお湯を吸い込んでいる。それだけ美又温泉のお湯が貴重だと思えば仕方ない(源泉は自治体が所有していて、使用料がけっこう掛かるらしいのだ)。
とはいえ、けっして悪いお湯なわけではない。美又温泉で一番最初に入ったのがここだったのだが、むしろ非常に興味深いお湯だった。
音戸は41~42度ぐらい。色は無色透明。2ヶ所の湯口から投入されていて、予想外の肌触り。てっきり単ににゅるにゅるするのかと思ったが、指の間は強くないにゅるにゅる、なのに肌全体はぬるつかず、最初はむしろ軋み、その後ふわっとすべすべして、そして熱くないのに温まる。
湯上がりは最初サラサラとパウダリーな肌触りだったが、少ししてとてもつるつるしだす。
浴室の壁や湯舟が綺麗なレトロタイルでできているのもいい。
脱衣所に経営が赤字で、2023年4月1日から「かめや旅館」が経営することになり、営業時間は短縮、ボディーソープも撤去すると世知辛いことが記載されていた。とはいえまだボディーソープの備え付けはあった(シャンプーは無し)。ドライヤーは無料のものが1つ。
建物は少し役所っぽく、隣に観光案内所も併設されている。また利用者は定期券を提示して入る地元の人が圧倒的に多い。