子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★☆☆☆☆ 強酸性泉で注意
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★★☆ 内湯露天ともにベビーベッド代わりに使えるベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
「まさかあれじゃないよね?」
由布岳ICを降りて山の中腹に見えた白い湯けむり。場所的にもしかして次の行き先?
もくもくと湧き上がるそれはぐんぐん近づいてきて、そこが目指す塚原温泉であることはもう間違いが無かった。わくわくしてくる。
塚原温泉 火口乃泉は秋田県の玉川温泉に次ぐpHの低い酸性泉。他に鉄イオン含有量日本一、アルミニウムイオン日本二位と突出した特徴を持っている。
山の中にぽつんと建っていて、受付と共同風呂と呼ばれる内湯と露天風呂棟と家族風呂等が敷地内に点在。料金もそれぞれ別だが、共同風呂と露天風呂のセット入浴料の設定もある。
まずは露天風呂へ。脱衣所と一体型でそれほど大きな浴槽ではないが、驚いたのはお湯の色。鮮やかなエメラルドグリーンで日差しのあたるところはさらに明るいライムグリーン。
火口乃泉というだけあって、湯けむり上がる火口のすぐ近くで自噴する源泉を手を加えず非加水で掛け流している貴重なお湯。かなり熱いのではないかとびびりながら入ったが、意外にぬるい。
pH1.4の強酸性泉ではあるが、温度を適温に保つため湯量を絞っているからか思ったよりマイルドでパンチに欠ける。逆に言えば、刺激が強かったら怖くて入れないという人でも大丈夫かも。玉川温泉はもちろん、北海道の川湯温泉の方がよほど刺激は強烈。
もちろん強酸性泉であることは間違いないので、油断してはいけない。酸っぱい臭いと肌が溶けるような感触も強くはないがちゃんとある。長湯しちゃ駄目なヤツだ。
なめると酸っぱいが、より苦みが強い。
共同風呂は湯治場みたいでいい雰囲気。入浴剤を持ち込んで入れるなという張り紙があったけど、よりにもよってこの温泉に入浴剤を入れようとする人がいるとは信じがたい。よほどの変人が過去にいたのか。
共同風呂の木の床底が好き。お湯は露天風呂より熱く鮮度感もこちらの方がある。
湯上がりに酸性泉独特の疲れが出る。いつも肩が重くなるんだよね。
ちなみに後から気づいたが、ここは別府八十八湯のスタンプ対象施設だったんだね。湯布院温泉ならまだしも、ここは明らかに別府じゃないだろー。おかげで気づかなかったよ。だから押せなかったよ。まあ別府の地獄めぐりでも押し忘れたところがいくつかあるししょうがないね。
最後に火口見学。温泉と同じ受付で入場料を払って遊歩道を上る。急坂を5~6分も上がればマッチ臭漂う荒涼とした火口をのぞき込めて、遠くから見えたあの迫力の湯けむりがじっくり鑑賞できる。