子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質☆☆☆☆☆ ものすごく刺激的な泉質なので注意
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 真剣に入浴する人も多く、子連れで観光に行く雰囲気では無いかも
子連れ家族のための温泉ポイント
岩手側から来ると、八幡平アスピーテラインは国道341号線にぶつかって終わる。玉川温泉に行くにはこの341号線を南西に進む必要がある。ここも一部は冬季閉鎖の山道だ。天気も天気だし、さっき道を横切る野生のツキノワグマを目撃したほどに辺りは山の中で、ほとんど対向車にも出会わない。
雨はまだ降っている。
前方に白いもくもくとした湯煙が見えてきた。玉川温泉が近いのだ。
玉川温泉にやってきた。いや、憧れの玉川温泉だよ。今回絶対行きたかった場所。14年前は遊歩道を歩いただけで入浴はしてない。でも今にして思えば確かに子供を入れるお湯じゃないかも。
ちなみに玉川温泉には玉川温泉、新玉川温泉、ぶなの森玉川温泉そよ風と三種類の施設があって、玉川温泉と新玉川温泉は同経営で同源泉と知ってはいたが、ぶなの森についてはよく判らなかった。
玉川、新玉が全館禁煙で泊まれず(空きはあったけど)、ぶなの森も公式サイト見ながら検討したけど結局はっきり喫煙可とわかった後生掛が取れたのでそのままに。私は喫煙しないよ。夫がヘビースモーカーなもので。
※実は既にぶなの森玉川温泉は倒産しており、その後2016年7月25日くにうみアセットマネジメント(太陽光発電のソーラーパネルとかやってるとこ)に事業譲渡された。東日本大震災による業務低迷が経営不振に陥った理由らしい。
実は玉川温泉については日帰りを受け付けているだろうと思っていたが、事前に日帰りで検索してもよくわからず、ガイドブックにも宿泊のことしか載っておらず(新玉川温泉とぶなの森玉川温泉は日帰り情報も載っていた)、とりあえずよくわからないまま直行した。
駐車場は建物の近くと少し離れたところにあり、日帰りは離れた方に停める。つまり日帰り客は入浴料の他に、駐車場利用料金も払わなくてはならない。
雨は降ってはいたがこの時は小降り。車の整理をしている人に聞くと日帰りは8時~夕方5時までとのこと。やっぱり普通に日帰りで玉川温泉に入浴できるんだね。来るまではっきりとわからなかったのでようやくホッとした。
日帰り専用の入口から入って自販機で入浴を買い、受付に渡した。自販機の周辺には日帰りのお客さんもパラパラといた。
浴室に入るのはドキドキする。ずっと入りたかったところだし、天下の玉川温泉だから。
浴室は一言で言うなら凄く風格があった。
天井の木組みも好き。ミスト状で全体が霞んで見える中、中央に通路、右の窓側に濃度50%の浴槽があり、左側に100%の浴槽と、50%のジャグジー浴槽、弱酸性浴槽などがある。
奥の方に進むと寝湯、打たせ湯、箱蒸しなどもあった。この形の箱蒸しって後生掛が有名だけど玉川にもあるんだぁ。へー。
ほんのちょっと50%に入った後、やっぱり100%だよなと意を決して移動する。
刺激が強いので39度に設定してあると言うお湯は、酸性で溶けてぬるつくと言うより、アワアワのお湯に入った時のような手触りがする(別に泡がついているわけではない)。
においはあまりしない。わずかに鉄っぽい金属臭がするか。玉川温泉に近づく時、あたり一帯からゆで卵臭がしたのに意外だ。
飲泉用のプラカップもあったので飲んでみる。あとで新玉川で薄めないと飲んではいけないと書いてあったのに気づいたけど、この時はそのまま飲んだ(薄め方は書いてあったけど、強制とは気付かず)。
酸っぱいものが苦手な私は涙目になるほど酸っぱい。酢かな。さらに食べ物っぽい苦さ(薬っぽい苦さじゃなく)もある。沢山は飲めない。歯が溶けそう(言い過ぎ)。喉が痛くなる。
もう一度100%に入って少しゆっくりする。やっぱりここに入っている人が一番多い。
入浴者の年代はさまざまだけど、みんな体をまったく動かさず、銅像のように静かに入っている。
入っているうちに体の粘膜部分と言うか、皮膚の薄いところがヒリヒリ痛み出す。ひぇぇぇぇぇぇ~さすが玉川温泉。
傷があったら痛いと思って傷は作らないように注意していたけど、まさか傷が無くてもこんなに痛むとは。
お湯は淡いすりガラスのような濁りが少しだけ。色はよくわからない。
うっすらと光が差しこむ中、ジプサムのきらきらも少し見えたり。
普段は温泉成分を流さないようにそのまま拭き取って上がるが、玉川温泉は流石に強酸性過ぎて怖かったので、最後に弱酸性浴槽で薄めて上がった。
ちなみに夫も傷には注意していたが、うっかり顎まで沈めてしまい、髭剃り跡が「ぎゃ~」となったらしい。よりにもよって今朝、髭そってたもんね。普段、旅行中はあまりそらないのに。
彼曰く、浴槽のお湯だけでなく、天井からの雫も凶器だと言っていたが、これを実感するのは私はこのあと新玉川温泉に入ってからだった。