白馬鑓温泉 白馬鑓温泉小屋【登山編】

登山しないとたどり着かない難易度の高い温泉(続きは【温泉編】へ)

  • 所在地 長野県北安曇郡白馬村北城 山国有林121ル林小班 TEL 0261-72-2002
  • 泉質 混浴 含硫黄―マグネシウム・カルシウム―炭酸水素塩泉(硫化水素型)(低張性中性高温泉) 源泉名:白馬鑓温泉B(野天風呂)、女湯 含硫黄―マグネシウム・カルシウム―炭酸水素塩泉(硫化水素型)(低張性中性高温泉) 源泉名:白馬鑓温泉A岩
  • 設備等 混浴露天風呂、女湯、足湯、山小屋、テント場など
  • 営業期間 7月半ば~9月後半(年により変動あり、公式サイト確認のこと)
  • 日帰り入浴料 大人1500円、小学生1000円、幼児無料
  • 公式サイトURL https://www.hakuba-sanso.co.jp/yamagoya/yarionsengoya.html
[2023年9月のデータ ただし入浴料、営業期間の情報は2025年1月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★☆☆☆ 泉質★★★★☆   
  • 設備☆☆☆☆☆ 雰囲気★★★★★ 幼児料金の設定はあるが、普通は連れてこないと思う

白馬鑓温泉 白馬鑓温泉小屋 体験レポート【登山編】

白馬鑓温泉混浴露天風呂に入浴中
白馬鑓温泉

たぶん二度と登れないと思うわ。登山キャリア無いし、年々体力が落ちるばかりだもの。本当に最初で最後なんだと思う。でも行かれて良かった。行かないよりずっと良かった。連れて行ってくれた友人のみりたびさんとむーさんには感謝しかない。

猿倉駐車場
出発地点の猿倉駐車場では晴れていた

4ヵ月前に栃木県の三斗小屋温泉まで歩いて行った。×0年ぶりぐらいの登山で、かなり辛かった。今回は少し前から近所を走りこんで体力の回復に努めた。そしてワクワクするというよりも、友人たちの足を引っ張らないようにすることを恐れつつ当日を迎えた。

猿倉山荘
登山道に入る前の最後のお手洗いスポット「猿倉山荘」

白馬鑓温泉までは一応、引率があれば初心者でも行ける登山コースだそう。まさに私がそれだったな。

猿倉山荘の有料トイレ
「猿倉山荘」のお手洗いは1回100円だった

スタートは猿倉駐車場。ここから休みなしで4時間半、通常は休憩をはさみつつ5~6時間で白馬鑓到着。そこを初心者なので8時間かけるつもりでゆっくり行こうと7時25分ごろ出発。

通行止めの大雪渓ルート
大雪渓ルートは通行止め

10分ぐらい歩くと白馬大雪渓ルートとの分岐点。右の大雪渓ルートは現在通行止め。左の白馬槍温泉方面へ歩を進める。三斗小屋の時はみんなの後を付いて行ったが今回は自分のペースでと先頭を歩かせてもらう。これが思いの他助かった。とても楽だった。

登山道のスタート
大雪渓ルートではなく、手前の左手の階段から登り始める

このあと最初の休憩までは苦しかった。展望もない

最初の工程

最初の休憩まで1時間は歩いていない。とにかく息が切れた。先が思いやられる。ペース早いよと言われたけど、遅くすると逆に途中で心が折れそうだった。初心者向けと思うけど、決して楽な道ではない。そこそこ斜度があるし、何よりずっと上り。

ガレ場
岩がゴロゴロの歩きにくいところもある。

だけど2回目の休息後に異変が起きたみたい。

登山の小休止

2回目の休息後じゃないや、1回目の休息後、2回目に歩き出した時だ。このあと2回目の休息を呼び掛けられるまで私には記憶が無い。

白馬鑓温泉までの登りが続く

記憶が無いというのも変だ。この時何を考えながら登っていたかははっきり覚えている。ちょうど登山前に依頼を受けた仕事のことを考えていた。あれをああやってこうしたら…。

巨大なサルノコシカケ
途中で見た巨大なサルノコシカケ

足元を見て考え事をしていたら、全然苦しさを感じなかった。時間の経過も感じなかった。ただ足だけはしっかり見ていたので、次にどこに足を置けば安全なのかはちゃんとチェックしていた。
……なんかゾーンでも入っていたんですかね???

高山植物

さすがに次の休憩の後は同じ状態にはできなかったが、とにかく遠くを見るとこんなとこ登れないと精神が折れるので、ひたすら足元を見て、登山とは違うことを考えることにした。昔好きだった本やマンガの中身を思い出しながらただただ登った。同じ歌のサビの部分を何回も何回も頭の中で繰り返した。

天気の悪い登山道

さすがに時々足が動かなくなる。ずーっと登りだから。ひたすら登りだから。意識したらもう歩けなくなりそう。

小日向のコル
小日向のコル

目印となる小日向のコルという所に着いたのは10時。歩き出してから約2時間半。どうも予定よりかなり速いペースらしい。

少し雲が切れる
少し雲が切れる

簡単に聞いていたルートはまず上り、それから下り、最後に怖い上りとのこと。この辺からは下るのか?

白馬鑓温泉への登山道は続く

実際は下った後は上ったり下ったりの繰り返しで、その後3つの沢の橋を通過する。

湿地帯

ずっと上りに比べれば上ったり下ったりは体力的には楽だった。でもかなり急な所や大きな岩や足を滑らせたら滑落しそうな所も多く精神的には楽ではない。明日の帰りの下りのことを考えると、登ったはいいがとても降りられないんじゃないかと怖い箇所が3ヶ所はあった。

青空がのぞく

この辺では眺望が有る所もあり、雲が切れると絶景。

山の絶景

花が咲いている所もあったし綺麗な池もあった。ひと時和むけど、最後の登りがどんなに恐ろしい所なのか考えるとゾッとする。みんなどうやってそんなに怖い所を登って白馬鑓温泉までたどり着いているんだろうか。
そして本当に明日はこれを下れるんだろうか。

高山植物

途中ですれ違ったおじさんに「どこまで行くの?」と聞かれて「白馬鑓」と答えると「?」と。そこで「白馬鑓温泉」と答えると「ああ鑓温泉ね」と。
「あと〇〇沢を渡って40分ぐらいだね」と言われたけど沢名聞き取れず、また自分は40分で行けるとも思えない。というかまだあと40分以上絶対掛かるのか。

澤へ向かう

おじさんの言った沢名は聞き取れなかったが、このあと杓子沢、鑓沢、湯ノ入沢と三つの沢に架けられた橋を順々に渡る。

簡易な橋
簡易な橋が架けてある

11時30分、最初の杓子沢の橋が見えてくる、と、ともに!

遠くに白馬鑓温泉小屋
中央少し右に茶色く白馬鑓温泉小屋が見えた

見えた!

沢を渡る
沢を渡る

あれが目的地。白馬鑓温泉だよ!と言われて…
とんでもないところに建物が見える。まだあそこまで登るんかーい!

かなり上まで登ってきた

ちなみにここがauの電波を最後に確認した地だった。ここからまたアップダウン。振り返ると思いのほか高い場所にいてビビる。

あと少しで白馬鑓温泉小屋

急な登りがあるとすわこれが最後のヤバい登りか、なんだ楽勝じゃんと思うと、全然違った。最後の登りはそのあとやってきた。それも急にじゃなくて徐々に斜度が上がり…。

最後の難関
この画像ではわかりにくいが、実際はかなりの斜度、しかも滑りやすそう

私が想像していたのは大きな岩をよじ登るとか、鎖やロープが付いているような場所だった。
違った。どちらかというと白い波打つ大岩を登るような感じだった。細かい砂利が乗っていてとても滑りそう。それに足を掛ける所があまりない。急斜面過ぎる。

登るのも怖いけど下りられるのか、コレ。

最後の斜面
こんな土質で、しかもとっかかりの無い急坂

最後はもう、5歩歩いては休み、3歩歩いては休み。
斜面で休む間も立っているのも怖い。ずるずる滑りそうで。
もう足が限界。
なんで登ろうなんて思ったんだ私。

白馬鑓温泉小屋に到着
白馬鑓温泉小屋

12時45分ぐらいにようやく、ようやく、ようやく、白馬鑓温泉に到着。
5時間50分ぐらいかな。通常5~6時間、最初は8時間のつもりで歩き出したにしては思ったより早く着いた。
しかし体力は限界をはるかに突破している。

白馬鑓温泉小屋の足湯
足湯

着いた~っと渾身の力を振り絞って𝕏しようとしたら、やってくれたぜau圏外。

白馬鑓温泉小屋の階段

……続き ⇒ 白馬鑓温泉小屋の温泉へ【温泉編】

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  • 今回は省略