子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★☆☆ 泉質★★★★★ 温度は少し熱め、泉質は心配なし
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所にベビーベッド代わりになりそうな長椅子有り
子連れ家族のための温泉ポイント
レポートに入る前に2022年7月に取材のために許可を頂いて、滝の湯を撮影させてもらったので、その時の写真から紹介したい。2003年9月(ふるっ)のレポートはその後ろに。
観光協会経由で撮影のお願いをして、翌朝営業時間前に伺ったら、既に管理を担当している小花のご主人の他、近所の方が何人か見えていた。
みなさん快く協力してくださり、なんならモデルをしてあげるよという声も。
おかげで滝の湯の貴重な写真を撮影することができました。どうもありがとうございました。
その時の写真を使って作成させていただいた記事はこちらです⇒鳴子温泉郷で美肌湯巡り コスパ重視の女子旅 及びこちら⇒鳴子温泉郷でプチ湯治!川渡温泉 高東旅館宿泊記(最後にちょこっと滝の湯が出てきます)
この下↓は、さかのぼって2003年のレポートとなります。
鳴子というと、みんなはどんなイメージを持っているのだろう。温泉街?湯治場?紅葉の名所「鳴子峡」?
私はやっぱりこけしを一番最初に思い出す。鳴子といえばこけし。子供の頃、家のガラスのケースに旅先で買った土産物が並ぶ中、何体かのこけしがあった。少し色あせて、のっぽで手足が無い。赤と黒で彩色されて髪型はみんなおかっぱ頭だった。
鳴子温泉の町を歩いて、あのこけしたちを思い出した。
なんとなく、この町は時間が止まっていて、自分が子供だった頃がそのまま昨日の出来事であるかのようだ。通りも、旅館も、どこか古びている印象がある。
朝8時半。天候は曇り。吹上の温泉付きキャンプ場を引き払って、鳴子温泉のシンボルとも言える共同浴場 滝乃湯へ向かった。
昔ながらの狭い街並みは道も細く駐車場もなかなか見つからない。
少し外れたところに鳴子湯巡り用の臨時駐車場があったのでそこに停めさせてもらった。ここからだと早稲田桟敷湯の方が近いけど初心に徹して滝乃湯へ向かおう。
大型ホテルの鳴子観光ホテル前で左に曲がって、うなぎの湯で有名なゆさやの隣が有名な共同浴場 滝乃湯だ。
靴を脱ぐと目の前が受付で左右に男女別の脱衣所。まだ早いからか男湯はほとんど人がいない。女湯は何人か先客がいて一人は湯船のすぐわきの床に仰向けになり、寝湯状態。
実は滝乃湯には以前一度来たことがある。ほとんど温泉に入っていなかった頃のことで、薄暗い雰囲気のある浴室にざんざんと木の湯口から滝みたいにお湯が注がれていたことだけ覚えている。情けないことにお湯の色すら覚えていない。
仙台の友人が、あと早稲田の学生が作った温泉もあるんだけど、まあ最初はこっちかな、と言いながら連れてきてくれた。そんなことを記憶している。
記憶にあるより明るいつくりだった。脱衣所はあまり広くないが木の台があり赤ちゃんでも脱がせやすそう。
浴室も浴槽も床も木で、とても雰囲気がある。
浴槽は二つで大きい方がかなり熱く、小さいほうがぬるく深い。掛け湯用のお湯は木枠のようなところから二本ざあざあ流しっぱなしで、それぞれの下に洗面器が置いてある。
なんて贅沢なお湯の使い方だろう。
浴槽だって滝状に投入されるお湯は惜しげもなく、掛け流される量もざぶざぶという感じだ。
長女はパパと男湯に向かったので、三歳の次女だけが女湯についてきた。
案の定温い浴槽にはまり、深いのでほとんど顎の下までお湯が来るがご満悦。
硫黄臭にツンと来るアルミニウム缶の臭い。味はかなり酸っぱい。酸ヶ湯がレモンなら、こっちは薄めた酢かな。薬っぽい苦味もある。
ぬるい浴槽は、最初はこれでも温かいと思ったが、入っているうちに寒くなってきた。熱い浴槽は最初は躊躇するほど熱く感じたが、温い方に入った後に入るとちょうど良かった。熱い方に入った後にもう一度ぬるい方に入るとむしろ冷たいくらいに感じた。
お湯の色は、青灰色。沈めた手は見えるが足はまったく見えない。浴槽の縁の半透明な薄い青色を見ていると綺麗だなぁと思う。非常にインパクトの強いお湯。
鳴子温泉には9つの泉質の湯が湧いているという。とてもここ一つで鳴子温泉に入ったとは言えないが、時間が無くてどこかひとつしか入れないと思うならば、迷わず向かって良いと思う。