鬼首温泉郷 すぱ鬼首の湯

吹上高原キャンプ場の敷地内にある日帰り温泉

  • 所在地 〒989-6941 宮城県玉造郡鳴子町鬼首字本宮原23-89 TEL 0229-86-2493
  • 泉質 アルカリ性単純温泉 源泉名:通産省源泉・白土源泉混合泉
  • 1回入浴料 大人520円、小人(3歳~小学生)260円、3歳未満無料
  • 1日入浴券 大人900円、小人450円
  • 営業時間 10時~18時(連休・お盆期間などは8時~20時まで) 入浴受付は終了30分前まで
  • 設備等 男女別内湯、男女別露天風呂、ちょっとした待ち合わせ場所、コインランドリー
  • ※冬季休業(11月初旬~ゴールデンウィーク前)
[2006年9月及び2003年9月のデータ  ただし日帰り入浴料・日帰り温泉受付時間等は2016年1月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★★★☆ 泉質★★★★★ 湯温は適温、泉質も特に刺激無し
  • 設備★★★★★ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッド完備、敷地内のキャンプ場も子連れ向けかも

鬼首温泉郷 すぱ鬼首の湯 体験レポート

すぱ鬼首の湯の外観

 みちのくには鬼が棲む。
 この場合、鬼とは中央権力に逆らったもの、すなわち蝦夷と呼ばれる人たちだ。

 延暦年間、この蝦夷討伐を命ぜられたのがかの坂上田村麻呂。後に源頼朝や徳川家康も征夷大将軍となったが、元々は夷、東北以北に住まうまつろわぬ人々を(朝廷側の言葉で言えば)、成敗するお役目を申せつかった官を指す。

 桃太郎ならぬ田村麻呂は、蝦夷の首長 大武丸(一説には大嶽丸、高丸と同一人物とされる)を倒し、首を落としたところ、首は空を飛び大岩に齧り付いた。その地を鬼首(おにこうべ)と呼んだとされている。

 鬼首温泉郷は、鳴子温泉郷のひとつだが、鳴子からは日本初のアーチ型ダム鳴子ダムを見下ろす九十九折の道を登り、車で30分近く走らないと着かない。
 すぱ鬼首の湯は、鳴子温泉ブルワリーの経営で、吹上高原キャンプ場の一角にある。エリア内には他に、鳴子の風という地ビールのレストランもあり、隣接して国民宿舎も建てられている。

 この吹上高原キャンプ場に3泊して、最初の夕方にすぱ鬼首の湯を利用させてもらった。
 非常に綺麗な施設である。
 入り口を入るとちょっと休憩できる椅子席などがあり、右が女湯、左が男湯だ。久しぶりに脱衣所にベビーベッドがあるのを見た。

すぱ鬼首の湯の露天風呂 すぱ鬼首の湯の内湯
すぱ鬼首の湯の露天風呂 岩の湯と内湯の木の湯

 このときは男湯の内湯は「木の湯」、露天風呂は「岩の湯」。女湯の内湯は「タイルの湯」、露天風呂は「レンガの湯」だった(お風呂の画像は両方とも男湯で撮影)。周期的に入れ替えているらしい。
 ほぼ貸切状態で、塀があるので山はまあ、上のほうが何とか見える感じ。シャンプー、ボディーソープなどはきちんと備え付けられている。

 お湯はそれほど特徴がないが、内湯、露天風呂ともに投入量に見合ったお湯が縁を綺麗に掛け流していく。臭いはほとんどない。まあ普通の水の臭い。沢水を嗅いだような。飲泉許可を取り付けていないので飲まないでくれと書かれた表示もあったが味もほとんど無し。源泉温度は100度ジャスト。あの臭いはもしかして沢水か何かで加水しているのかな?

 でも露天風呂のレンガには、牡蛎の殻を薄く削いだような僅かな析出物があり、子供たちはぎざぎざで痛いと騒いでいた。これはね、温泉が固まったものなんだよと説明したけど、お湯がこんなふうに固まると言われても想像できないみたい。仕方ないか。
 決して個性的ではないけどよく温まるお湯だった。

 あとここで気になったのは、源泉名。
 「通産省源泉・白土源泉混合泉」。
 通産省源泉? 通産省が掘ったの? なんだか面白い名前だ。

 上がるとき管理人さんが、連泊しているなら回数券を買えば?と言ってくれたのだが、このエリア、山のように良い温泉がわんさかと湧いているので、キャンプ場宿泊者にはあまり回数券の売れ行きは良くないと思うよ。