子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 温度は適温、濁り湯で深さがわかりにくいので注意
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★☆☆☆ 脱衣所にベビーベッド代わりになるソファーあり
子連れ家族のための温泉ポイント
箱根の強羅と言えば昔は企業の保養所銀座。バブルがはじけた後その多くが手放されて久しく、今は比較的客室数の少ない高級なお籠もり系旅館が点在するエリア。温泉としては白濁泉のイメージ。大涌谷の蒸気を使った造成泉がメインで、一般受けする濁り湯に入りたければここを目指すと良い。
といっても、日帰りで気楽に立ち寄れる温泉は限られている。吉浜と強羅館ぐらいしか思いつかない。ふと朝の強羅で1時間ぐらい余った時間ができて、吉浜は入ったことがあったので、強羅館に電話をしてみた。が、その日は日帰りは午前11時からだと言う。
それじゃ間に合わない。仕方なく、当ても無いままスマホのgoogleマップを拡大しながら探していたら、強羅駅のすぐ裏に気になる名称の建物を見つけた。
「箱根町老人福祉センターやまなみ荘」?これってもしかして地元の年配者御用達日帰り温泉?仙石原いこいの家みたいに町外在住者も温泉に入れてくれるのでは?というわけで、改めてここに電話をしてみると、OKだと言う。しかも650円と箱根にしては大変ありがたい入浴料。
強羅駅に到着したときは豪雨。バケツをひっくり返したみたいだった。駅の正面は土産物店などが並んでいるが、やまなみ荘のある裏手は観光地っぽくない。地下道を抜けて右前方。まるで役所の出張所みたいな受付だ。
浴室は古い。しかし同じような施設であるはずの仙石原いこいの家と比較すると浴室も浴槽もかなり大きい。数人でつかっても余裕の広さだ。シャンプーなどの備え付けは見当たらないが、石けんは置いてある。脱衣所にはドライヤー、2階の休憩室にはマッサージチェアもあるらしい。
お湯は灰色っぽい白濁湯。いかにも造成泉らしい色合いに見える。入っているうちに激しかった雨が上がったらしく、浴室にも日が差し込んできた。粉のような白い湯の花が濁りを作っていて、光が当たるとどことなく緑白濁に見える。
やまなみ荘のお湯は大涌谷と強羅の2本の造成泉をミックスして使っている。しかし妙に造成泉らしい軽さが感じられない。造成泉の割には重めのお湯。酸っぱいにおいがして、とにかくすぐに指がしわしわになった。湯口はパイプにヤツメウナギみたいな穴を開けたごく適当なしろもの。古い温度計がぷかりと浮いていて、42度を指していた。