子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 温度はほぼ適温
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★☆☆☆ 濁り湯で深さがわかりにくいので注意、洗い場は狭い
子連れ家族のための温泉ポイント
仙石原いこいの家は箱根町役場の隣の小ぢんまりとした建物だ。裏手に遊具の設置された児童公園がある。大きく温泉と書いてあるわけではないので、知らないと地域の集会所かと思う。
仙石原で温泉に入ろうと思って、まず福島館というところに寄ってみたのだが、「営業中」の札が出ているのに休みだった。というかここ、どうみても一般民家にしか見えない。
そして、お休みならどこかお風呂に入れるところがありますか?と聞いてみると、まっすぐ行くと町営温泉があるからとのこと。
そう言えば、温泉の師の一人であるうつぼさんが造成泉について体感したければ、町営温泉に行くと良いとアドバイスくれたはず。この町営があの町営なのか?
そして福島館で教えてもらった通り進むと、立派な建物があって、最初はこれが町営温泉かと思ったが、残念ながら箱根町役場だった。どうりでおかしいと思ったんだ。そしてようやく最初に書いた役場隣の小ぢんまりとした町営温泉「いこいの家」に到着したわけだ。
建物に入るとすぐに役場の事務所っぽい受付で、町民と非町民と金額の違う料金表が張り出されてある。町外在住者は650円と、箱根にしては安いが、温泉マニアでなければ施設の規模の割に高いと感じるかもしれない。
驚いたのはここには独自のルールがあることだ。
浴室は3人が定員で、それ以上の人数がいる場合は、脱衣所に一声かけてから順番に待合室(ロビー)で待つ。入浴者は一人、浴室から脱衣所に上がる度に、上がった人が待合室に「どうぞー」伝える。その声を聞いて、交代で脱衣所に入る。こんな感じ。
この時男湯は余裕があったが、女湯は既に3人入浴中だった。私は20分以上待ったかな。待っている間に夫などさっさと入って上がってしまった。
待合室はレトロながら割と広く窓も大きい。ソファーのクッション・・・否、座布団なども居心地が良いように揃えてある。
浴室の入口はトイレの入口とまったく同じドアが付いていて、飾り気がないをすっ飛ばして非常に殺風景。
浴室は確かに狭く3人でいっぱいなのはよくわかった。浴槽には緑白濁で灰色がかったお湯が入っている。濁りは強い。
このお湯は軽い。なんというか、お腹が一杯でも何故か苦も無く食べられる食べ物みたい。少し酸味があり、はっきりした硫化水素臭がする。指は水分でふっくらするのではなく、しわしわし、少しがさがさになる。
最初は熱く感じたが、入ると意外にぬるめだった。
先に3人入っていたうち二人は私と入れ違いに脱衣所に移動し、中に残った一人は、足が悪いのでここのお風呂は床が滑りやすくて困るという話をしてくれた。お湯の流れるところが黒ずんでいるのも役所に苦情を言って清掃してもらったが、また最近黒ずんできたとか。まあ年配の人の利用が多いだろうから、床は滑らない方がいいだろうねぇ。
湯上りは手からむちゃくちゃ酸っぱいにおいがする。
入る前はあんなに待ったのに、上がる頃は一人だった。待合室にも誰もいなかった。
外に出ると、これからお風呂に向かうであろう洗面道具の籠を提げたおじいちゃんとすれ違った。箱根の営利目的の温泉とはまったく違う世界がここにある。