草津温泉 山本館

江戸時代の旅籠屋風外観の老舗宿 お湯は白旗源泉

  • 所在地 〒377-17 群馬県吾妻郡草津町404番地 TEL 0279-88-3244 FAX 0279-88-3245
  • 公式サイトURL http://yamamotokan.com/
  • 泉質 酸性-硫酸塩・塩化物温泉(酸性低張性高温泉)
  • 入浴料金 大人1,000円(和風村手形使用で700円)、小人500円
  • 日帰り入浴受付時間 11時~15時(事前に問い合わせた方が無難)
  • 日帰り設備等 男女別内湯
  • 私が旅行ガイド<たびねす>で草津温泉 山本館を紹介した記事 なんとも贅沢!湯畑見下ろす文化財の旅館 草津温泉「山本館」と至福の若の湯
  • ※2016年10月に宿泊してきましたので、近日中に宿泊レポートも追加したいと考えています
お得情報草津温泉湯めぐりに便利な草津温泉共同浴場マップも併せてご利用下さい

[2004年10月のデータ ただし日帰り入浴料金・日帰り受付時間は2016年10月のデータ]

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  • 温度★★★☆☆ 泉質★★☆☆☆  湯温は少し熱め、泉質は酸性泉なので多少刺激あり
  • 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★★★ 脱衣所に赤ちゃんのオムツ換え台あり

草津温泉 山本館 体験レポート

草津温泉山本館の外観

 弥次さん北さんの東海道中膝栗毛で知られる文政の作家、十返舎一九が、「山本十右衛門はんじゅうのゆやどなり」と、方言修行善光寺草津温泉道中金草鞋に記したとされる老舗宿、それが草津温泉山本館だ。

 草津温泉のシンボル湯畑の前に、ひときわ目立つ江戸時代旅籠調の旅館がある。
 創業江戸時代、数寄屋造りの建物は大正時代の建築だという。
 渋く品格があるのは外観だけではない。
 ロビーや浴室のある半地下のスペースなど、どこをとっても純和風の雰囲気のある作りだ。

 引いているお湯は共同浴場白旗の湯で知られる白旗源泉。
 早速階段を下りて浴室へ行ってみよう。
 こちらのお風呂は若乃湯と言う(若鹿の湯と書くこともある)。
 脱衣所は改築したばかりとみえてぴかぴかだ。木の香り芳しいという感じだ。

 今日は朝からドライブなど好きではないことをさせられて、子供たちは機嫌を損ねていた。きっとお風呂に入らないと言うと思っていたら案の定。
 男湯から気配を察したパパが「お風呂の椅子が石だよ」と声を掛けてくれる。
 本当だ。子供たちも興味を示して見に行った。
 洗い場の椅子がよくあるプラスチックや木ではなく、なんと一抱えもある石でできている。乗っかっている桶をずらしてみると、真ん中に排水用の穴が開いている。もちろん重くて持ち上がらない。

山本館の女湯 山本館の男湯
女湯は鹿鳴館調のアーチ型の窓があり、男湯は掛けられた絵が湯面に映る

 山本館の浴室を見ると、思わず感嘆のため息が漏れる。
 脱衣所は真新しかったが、浴室は昔のままらしい。
 浴槽は桧、壁も床も全て桧。高いところに法師温泉を思い出すような鹿鳴館調の窓がある。これはまた、なんと絵になる佇まいなのだろう。
 温泉と言えばとにかくお湯に尽きるという意見もあるが、山本館の浴室を見る限り、ハコもまた大切なのだと思い知らされる。
 つまり最高の料理はぜひ最高の皿に盛って欲しい、そういうことだ。

 お湯は二ヶ所から静かに注がれている。
 長方形の二辺のうち、長い方からは筒状の湯口が出ていて、短い方には温度を下げるためか平たい湯口がある。
 昨日の白旗の湯と同じ源泉なのだが、こちらはうっすらと青白く白濁しているだけだ。後で写真を見たら、男湯の方が強く白濁していた。ちょっとした引き湯のコンディションや投入量で濁り具合というのは簡単に変わってしまう。
 臭いは薄い硫黄臭と金属臭。

 気持ち熱いくらいの温度。入るのにためらうほどは熱くない。
 こういう時間の流れを感じるようなお風呂は、独占できると極楽だなぁ。

草津温泉山本館の女湯にある湯口