子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★☆☆☆☆ 泉質★★★★☆ 温度はかなり熱め、塩泉なので長湯に注意
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★☆☆☆
子連れ家族のための温泉ポイント
大湯温泉という名前の温泉はわりとあちこちにあるので、印象が薄くなりがちで損をしているところもあると思う。ここは秋田県の大湯温泉。小ぢんまりとした温泉地ながら、「上の湯共同浴場」「下の湯共同浴場」「川原の湯共同浴場」、そしてここ「荒瀬」と共同浴場は4軒ある。
その中で中心部から東へ一軒離れて立ち、小さいながらも駐車場と休憩室の付いているこの荒瀬共同浴場は、残る3軒と比較して温泉ファンには圧倒的な人気を誇る。その理由は足元湧出泉だから。
大湯のお湯はどこも熱いのだが、荒瀬は源泉温度が53~54度ぐらい。他が60~70度であることを考えると、唯一足元から湧いても表面に来るまでに少し冷めるとしてぎりぎり入れる。特に冬は全体的に温度が下がるから入りやすくなるという。
シャワーや石鹸の備え付けはなく、夕方の4時半から7時ぐらいに利用する地元の人が多いので、できれば観光客にはそこを外して利用してもらいたいと考えているそうだ。
というかぶっちゃけ、共同浴場なんだし観光客にはあまり利用してほしくないという声もあるのでは?と聞いてみたが、なんでも源泉掛け流しの共同浴場が流行ったころにはたくさんお客さんが来たが、最近(コロナ直前の2020年1月時点)はすっかりブームが去ってしまって、今は一人でも多くの観光客にこの共同浴場の良さを知ってもらいたいという話だった(あくまでもコロナ前の話なので、2021年現在は状況が変わっている可能性がある)。
隣り合った男女の浴槽の下の部分はつながっていてお湯が行き来できるようになっている。浴槽の底は簀の子状で、そこから時々泡が上ってくるのでお湯が湧いているのが実感できる。
先に熱い熱いと聞いていたので身構えてしまったがそれほどは熱くなかった。地元の人は水を入れていいよと言ってくれたが大丈夫。
熱いがさっぱりとした浴感で、腿のあたりがちりちりする。いつもはちりちりするとしたら脛なんだけど、何故かここは腿だ。
そして上がると驚くほど体が軽くなっている。こんなに体が軽く感じる温泉は珍しい。冬なので汗だくになることはなかった。本当にさっぱり。
大湯温泉の共同浴場は基本的に撮影禁止なのだが、取材なので鹿角市の担当者や共同浴場利用組合の方が立ち会って入浴者にも許可を取ってくれた。しかし残念ながら媒体の方がちょっとこれはまずいと却下してしまった。以前、古遠部温泉の時は通ったのにな。せっかく撮影させていただいた貴重な写真なのでここに貼らせていただく。許可くださったみなさま、ありがとうございました。