12.平家の里
観覧料は大人500円、子供300円。
敷地内には九棟の古民家が再現され、それぞれ昔の農機具を展示したり土産物を売ったり笛の名手平の敦盛の人形やらを飾ったりしている。
壇ノ浦の海戦に破れた平家一門は源氏の追っ手を逃れ各地に落ち延びた。
ここ、栃木県の栗山村にはこの湯西川の他、川俣や奥鬼怒などにも落人伝説が残っている。
特にこの湯西川では端午の節句は一日遅れて祝う、鯉のぼりは上げない、鶏は飼わないといった風習が今も継承されている。
鶏はときの声をあげるからという理由は判るが、何故に端午の節句に関して二つも謂われがあるのかと思えば、落人たちは初め、霊峰鶏頂山(
川治温泉の東、エーデルワイススキーリゾートのあるあたりか?)に逃れて暮らしていたものの、男児が生まれて喜びのあまり鯉のぼりを上げたところを源氏に発見され、命からがら湯西川まで落ち延びたことによるという。
茅葺き屋根に囲炉裏のある古民家を覗き込んで、このところ何ヶ月かに一度の割合で通っている新潟の貸民家みらいを思い出した。
「みらいって凄いかも」
他ではこんな風に拝観料まで取って見せているものが現役で、実際に泊まって触り放題使い放題なんだもの。この年季の入った台所用品や大工用品だってみらいの引き出しを探せばごろごろ出てくるよ。