お風呂にお湯が溜まるまで、私はあたりを散策に行く。
庭はそんなに広くは無いが、とても手入れが行き届いていて、しかもいろいろなところに小路が隠されているような感じで遊び心がある。離れや本館に囲まれているので建物の上に見える遠景は山々で、それも借景になっている。
円形で真ん中に小さな穴を開けた庭石の、その真ん中にタチツボスミレが植えてあるのもこだわりだよね。
庭を歩きながらいろいろな角度で写真を撮った。
「松」の部屋の裏手にも回って、窓から自分の離れのお風呂場をのぞいた。
のぞける方の窓はブラインドシャッターが下ろせるようになっている。別の角度の窓は外からは回り込めないようになっている。この辺も工夫してあるんだ。
そしてお風呂のお湯はもう半分以上溜まっていた。
早く入りたいなぁ。お湯が溜まるのを待っている時間はわくわくする。