「空いてるからどうぞ。浴室前の廊下にスリッパを置いておけば使用中であることがわかるから大丈夫」とのこと。
どうも男湯・女湯という区別ではなく、貸切で使える浴室が大小ひとつずつ(片方は単なる浴室、小さい方は家族湯と呼んでいる)のようだ。両方開いているから大きい方へ入れることになった。
まあ大きいと言っても小ぢんまりとしているが。
脱衣所は家庭用の脱衣所に毛が生えたレベル。でも禿げ掛けた木製の棚に脱衣籠が九つ。そんなに大勢で入れるお風呂とは思えない。
浴槽のお湯は綺麗な透明緑色。そうそうこれ、イメージしていた月岡温泉。
お湯の温度はごく適温。お湯の表面から漂うにおいは傷んだゆで卵臭だが、備え付けのコップで湯口のお湯を飲もうとすると、揮発してくる油のにおいがめちゃめちゃ強い。
味はにがまずい!塩味もプラスしてえぐい。でも後味はこんがりパンに甘さもあって悪くないじゃない・・・と思ったら、最後に油ぎとぎとで裏切られる。
滑る肌触り。うーん、さすが美人の湯。これはいい感じ。
窓から光が差しこむと、お湯の表面に油のマーブル柄ができていることに気付いた。光の反射で虹色に光ってなかなか綺麗。お湯も美人級。
帰り道、浪花屋の前も過ぎて冠月に戻る曲がり角のちょうど正面に源泉の杜という場所があったので寄ってみることにした。
ここは月岡温泉発祥の地で、6号井単独と思われる飲泉所と湯結美の泉と名付けられた手湯がある。
飲泉所には「自称 日本一不味い温泉」というコピーがついている。
飲んでみた味はさかえ館のお湯同様、薬っぽいにがまずさ+塩味のゆで卵といったところ。
まあ飲めなくはない。
カップルは手湯にお参りしていた。