6時ごろ、冠月に戻って一風呂浴びる。
先に入った夫が、あまりにも浴室の状態が悪すぎると珍しく文句ばかり言っていたが、実際に行ってみて、ああ、と思った。
洗い場のシャワーとか壊れまくり。壁の黒ずみとかもあまりにも汚い。
それらを「美人の湯の硫黄成分のせい」にしても、お客さんは納得しないと思う(実際そういう意味の貼紙をされていた)。
脱衣所や露天風呂は綺麗にしてあるので、浴室だけがあそこまで悲惨なのはどういうわけか。他がよくてもがっかりしちゃうよ。
B級おんぼろ湯治場なら許されるかもだけど、大型ホテルであの庭園やロビーを見た後にあの大浴場は目も当てられない。
つまり、さっきも書いたけどお金を使う場所をきっちり分けている感じがある。ロビー、庭園、食事、露天風呂などは整備しているが、外観や大浴場はまったく手を付けていない。そしてもう宿側も慢性になっちゃって酷さが見えていないのかも。
これでどんどん安売りするわけだから、益々回転資金が無くなるんじゃないかと余計なことまで考えたり。
お湯については、結局月岡温泉で泊った冠月のお風呂にしか入らなかった夫が後で、「えっ、月岡温泉って緑色だったの? 知らなかった」と最後に言ったあたりにも勿体なさを感じた。
夜に入った時は暗いから判らないのかと思ったけど、翌朝、朝風呂に入ってもお湯の色は全然わからなかった。理由は浴槽の底が真っ黒だったから(壁同様、硫黄で染まったの? 染まる材質なのかな)。
湯口とは別に角の所に岩が積み上げられているが、多分これは昔の湯口。岩がやっぱり黒っぽく染まっている。
痛んだゆで卵+焦げ硫黄臭。油のにおいはさかえ館よりずっと薄かった。代わりににゅるりんとする指の間を滑る感触は強い。
露天風呂は屋根があり四方に岩もあって開放感の無い作りだったけど、朝風呂に入ったらちょうど目線のところに赤く染まった紅葉があって(春ですけど)なかなか雰囲気は良かった。
囲まれていても一応露天風呂だから外気に触れるだけで、内湯の籠ったような状態から解放される。
あたたまり度は高く、お湯は少し熱め適温。