入口が既に男女別なので20分位ねと言う夫に「出るときに声を掛けてね」と言って中に入る。
飯坂温泉の入浴料はどこで払うんだっけなと思ったら、券売機があって、受付にそれを受け取る人がいた。
ちょうど女湯の下駄箱は空っぽ。おお、初めての浴室独占かも。今まで来た時はいつも混んでいたから嬉しい。
基本的に鯖湖湯は写真撮影禁止だが、誰もいないのを受付の人に確認してもらって、たびねすの取材のために特別に撮影許可を得た。
鯖湖湯に入った過去2回は記憶をたどれば、子供が居なかった時代の夕方、言われてるほど熱くなかった時と、子供が小さい時の朝。
特に朝は猛烈に熱かったけど地元の人たちが子供の世話焼いてくれて、お湯と水を混ぜて桶で掛けてくれたりしたっけ。みんなとても親切だった。いい思い出だ。
鯖湖湯の浴室は朝の光が差しこんで静かで絵になる。静かだ。思ったより明るい。共同浴場らしく脱衣所と一体になった作りで、脱衣所の隅にはベビーベッドもある。
掛け湯をして入ってみると拍子抜けするほど熱くない。受付の女性が「熱いかもしれない。熱かったらホースで水を入れていいですよ」と言っていたが、もう自分にとってちょうどいいという温度。でもこのとき浴槽に設置された温度計は46度を示していた。絶対嘘だ。自宅のお風呂と同じくらいだから体感温度43度ってところ。
ちなみに後から観光会館の方に伺ったお話では、通常は46~48度に調節してあるそうだ。地元の人たちは熱いお湯に慣れているからこれぐらいでちょうど良いらしい。普通の観光客は48度はもちろん46度でも入れないだろう。そういう時は無理せず加水して下さいとも言っていた、ただし、同浴者に断ってから。
無色透明でふわっと肌の上に何かジェル状のものが層を作っているように、あるいは見えない羽毛の肌掛けが掛かっているかのように、不思議な手触り。
甘い石のにおい、ほんのりと。
すっきりきれいなお湯で贅沢気分。肌の上をするすると滑る感触。旅行一番最初のお湯がここで幸せだぁ。
湯上り、全然熱くなかったのに何故か腕とか腿とか真っ赤になっていた。びっくり。なんでだろう。まさかホントに46度だったのか?
熱くなっちゃって汗が引かない。上がる時になって次のお客さんが二人ぐらい入ってきた。湯上りの肌はパウダーをはたいた系のサラサラ。