2.伊豆長岡へ
チェックアウトの段階になって、子供たちは口々に「まだ一緒に遊べるよね?」と聞くようになってきた。
オタクの母さんは反対方面なのでここでお別れするとして、残りの子供連れはせめて一緒にお風呂に入っていくことにしよう。
yuko_nekoさんに聞くと、伊豆は温泉が沢山あるけどこの辺で気軽に入れる掛け流しというと意外と少なくて昨日入った
へそ湯ぐらいだと言う。
そこで伊豆の温泉に詳しいえんぴつさんに相談することにした。
「できればここから沼津ICへ向かう途中が良いんですけど、方角的には伊豆長岡辺りかな」
「伊豆長岡は熱いですよー」とえんぴつさん。
子連れの私たちに配慮してくれての意見だ。
・・・そうか、お湯が熱いのか。
「
南山荘とかどうでしょう」
伊豆に疎い私は南山荘と言われてもぴんと来なかったが、yuko_nekoさんはすぐに反応した。
「南山荘、行ってみたい」
「でも南山荘は階段が多いぞ」と渋い表情で消しゴムさん。
「あとはサンバレー伊豆長岡とか・・・でも安い方がいいですよね」
はい、安い方がいいです。伊豆の温泉はどこも高いから。
結局えんぴつさんが消しゴムさんを説得してくれた。というか、行くと言い切ってしまったというか。
ごめんなさい、消しゴムさん。
オタクの母さんと中学生ボーイズとはここでお別れ。
オタクの母さんは3時ぐらいまで起きていたのにこれから一人で運転して帰らなくてはならない。交代用員はいないから大変だ。
「お世話になりました」
「さようなら」
「また会いましょう」
そういえば
オーストラリアの話なんて全然しなかったねと後でミミミさんと笑ってしまった。
旅が共通の趣味なのに、旅の話もしなかった。気が付くと日常の話で終始してしまった。そんなものかもしれない。