子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ 湯温は適温、特に露天風呂はぬるめ、泉質も特に問題なし
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★☆☆ 赤ちゃん連れのためにフロントでベビースイマー(水泳用オムツ)を販売している
子連れ家族のための温泉ポイント
暗闇の中にスパニッシュ・コロニアル風の一風変わった建物がそびえている。
シルエットだけなら時計台の付いた学校のようにも見える。
白い柱、色とりどりのタイル、アーチ型の開放部を持つ回廊。
南国のリゾートホテルに来たような雰囲気だ。
これがへそ湯。
以前は修善寺スパラシオという名前だったようだ。
隣にある同経営の伊豆ポマトランドというキャンプ場に泊まると割引料金になる。
今回はキャンプ場のログトレーラーに泊まって、夜になってから入浴のためへそ湯にやってきた。
もう日が暮れて真っ暗なので昼間とは雰囲気がかなり違って見えているかもしれない。
入り口を入って右手に浴室へ続く回廊があり、左手は食事どころになっているようだ。
正面にこれまたバリ風の不思議な飾り付けがあって、その奥に無料でインターネットのできるパソコンが並んでいる。
とりあえず受付を済ませてお風呂に向かった。
脱衣所も小綺麗だ。
特にひとつずつ磨りガラスで仕切られた化粧台がえらく洒落ている。
ポマトランドのウェブサイトで見ていたへそ湯は、黄土色の湯に見えたので、かなり強い濁り湯なのかなと思っていたら、夜の薄暗がりではほとんど無色透明にしか見えなかった。
もちろん昼間見たら、きっと黄色っぽいのだと思う。
先客はみな内湯にいたので、先に露天風呂に出てみた。
キャンプ場の隣の日帰り温泉だから、露天風呂もよくある岩風呂か何かだろうという先入観があった。
しかし、露天風呂は思っていたよりずっと広く、遊び心に溢れていた。
タイルの四角い浴槽が二つ、そして樽型の風呂がいくつか見える。
ただ実際にはいくつもあるお風呂のうち一部しか稼働していない。
訪ねた2005年の12月には冬季は湯量や温度の関係から一部のお風呂を休止していると伺ったが、2006年に入り湯量の減少から季節に関わらず部分営業に踏み切ったようだ。
循環で湯量不足を凌ごうとはせず、掛け流しに拘る姿勢に湯質への自信と潔さを感じる。
お客さん全てに理解を得るのは無理かもしれないけれど、ぜひともこの方針を貫いてほしい。
確かに源泉は60度以上あるというが、露天風呂の湯温はかなり低かった。
外気温が低いからなのだが、入っていると温まると言うよりじりじりと冷えていく感じだ。
流石にしばらく入っていると寒くなってきたので、内湯へ移動した。
こちらは適温。
入って直ぐに温まる。
ぽかぽかと程良くのぼせてきたところで出ることにした。
臭いとか感触とか簡単に言葉にできるものではなく、何かがあるんだけど巧く言えない。
のんびりと気持ちの良いお風呂だった。
それはお湯が良かったからなのか、それとも友と語り合いながら入ったお風呂だったからか。