8.温泉に行く条件
とりあえずビール派はビールを、ワイン派はワインを飲んでいると、そこへオタクの母さんと中学生軍団が到着した。
オタクの母さんは華やかな雰囲気の人で、中学生ボーイズはうち一人がオタクの母さんの次男であとの三人はそのお友達だという。
ボーイズは貫徹する誓いを立てているそうで、女の子たちと同室は嫌だと言って大人がベランダで飲んでいる棟の方に荷物を運び込んで二段ベッドの二階の方に陣取った。
そしておもむろに人生ゲームを取り出すと四人で勝負を始めた。
ポマトランドの隣に
へそ湯という日帰り温泉がある。
歩いても行かれるが、車で行った方が楽だ。
ポマトランドとへそ湯は同じ経営で、ポマトランドに泊まると800円のところが600円になる。
最初はえんぴつさんと消しゴムさんの到着を待ってみんなで行こうと考えていたが、お二人はどうも渋滞にはまっているらしいので、男性陣が先に行くことにした。
というか、男性陣が先に行きたいと言うので、「子供たちを全員連れて行くなら先に行ってもいい」と、飲まないであろう条件を出したら、それでも良いということになったので。
意外だった。
パパだったらうんとは言わないと思って出した条件だったので、本当に行くとは思っていなかった。
がっちゃんもミミミさんの旦那さんも別にいいですよ~と軽く引き受けたらしい。
というわけで、パパ組3人と、ちび娘たち5人、そして中学生ボーイズ4人は揃ってお風呂に出かけてしまった。
女性陣はその間、ひたすら野菜を切ったり鮟鱇をさばいたり米をといだり忙しく働いていた。